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我が家のワンコのダニ被害

2025-04-30 18:24:50 | 公衆衛生

皆さまこんにちはこんばんは。ケモミミ本舗 です。

前回ダニの話を書きました。

ダニは近くを通るだけでほんとに魔法のようにくっついてきますよね…

ということで、今回はうちのワンコのダニ被害の話です。

(前回のブログで「枯葉の上を歩いただけでもダニがつく」と書いたのはうちのワンコのことです)

そのダニ被害を受けた日は、肌寒くまだ虫の発生もほとんどない時期だったためダニに対する危機意識も薄くすっかり油断していました。

いつものようにワンコを近くのお散歩コースに連れて行って家に入ろうとしたその時。

ふと違和感を感じて、何気なくダニのチェックをしたところ、抱っこ紐から抱っこ用スリングからもちろん犬本体までダニが歩き回っているのを発見してしまいました。

プギャーーーー!!!

すぐに洗えるものは全て洗濯し(自分の服を含む)、ワンコも毛刈りしてシャンプーのつけ置き(普通のシャンプーしかなかったためつけ置きで窒息殺を期待)をし、さらにワンコを湯船に入れて、お湯から逃げようとするダニを捕獲しては殺す作業を繰り返し…

(とにかくすっかり油断していたのでダニ対策グッズはまだ家にはなく、ひたすら物理的に除去するしかありませんでした)

ふー。

危ないところでした。

などとやれることは全てやりきったと信じていたその1週間後。

(怖いので小さい画像で)

はい。ダニまだ生きてました。

ビニール袋越しなので少し写真は見にくいですが、はっきりマダニでした。

しかも吸血済み。

このダニは8本足で全て成虫でしたが、マダニは幼虫の時(6本足)から吸血能はあるので厄介です。

吸血前は1mm程度の大きさしかない体が1cmくらいまで大きくなるのでかなりの量を吸血することになります。

(だいたい1mlくらい)

1匹あたりは少しの吸血量でも何匹もたかられると貧血になることもあるので油断できません。

この時は確認できただけで3匹いました。

(めっちゃ探しました)

言うまでもなくワンコの寝床や人のベッドシーツ等々洗えるものは全部また洗いました。

前回のブログでも書きましたが、ダニは吸血以外そのものも厄介ですが、さまざまな病気を運ぶのがさらに厄介で、この時もウイルスの潜伏期が過ぎてもしばらくは戦々恐々として過ごしました…

(ちなみに吸血中のダニを見つけた場合は引きちぎらずにそのままの状態で病院に連れて行ってください。
ダニの頭が残るとそれはそれで後が大変になります)

わずか1mmの生き物に翻弄されるのはなんだか滑稽でもありますが、ワンコだけでなくネコちゃんもダニ被害は受けますので、外飼いしている子はほんと気をつけてくださいね。(もちろん人も)

(そして可能であれば室内飼いにしてあげて欲しいと思います…)

ペットが感染すると、その近くで過ごす飼い主にも感染の危険がありますので、しっかり対策をして乗り切っていきましょうね。

我が家のダニ被害報告でした。

※ちなみにダニは物理的な「高温」が1番効果的です。
 熱湯とか太陽光とかですね。ただ、全てのダニに行き渡らせるのが難しいので化学的な対策と合わせるといいと思います。


馬インフルエンザ(鳥インフルエンザとの違いをちょっぴり説明)

2025-04-25 15:42:21 | 獣医小咄

皆さまこんにちはこんばんは。ケモミミ本舗 です。

 

競馬場で馬インフルエンザの発生が確認されたようですね。

 

 

北海道・帯広のばんえい競馬で「馬インフルエンザ」発生、26~28日のレース中止

【読売新聞】 北海道帯広市は25日、帯広競馬場で主催しているばんえい競馬の競走馬3頭に馬インフルエンザが発生し、26~28日のレースを中止すると発表した。当面は ...

読売新聞オンライン

 

 

馬インフルエンザ自体は4月に熊本で17年ぶりの発生報告があったばかりです。

 

その17年前の発生時は全国的に馬インフルが多数報告されたので、当時家畜保健所にいた私もよく覚えています。
その時も競馬が中止になったりして馬業界はとても大変そうでした。
(ちなみにその時も36年ぶりの国内発生でした)

 

馬インフル自体は鳥インフルと違って人への感染は確認されておらず、致死率も高くないので、いわゆる一般的な疾病の治療で済むのが幸いですが、伝染力は弱くないので心配ですね。

 

それにしても、馬インフルと鳥インフル、同じインフルエンザと名のつく病気なのにこれだけ対応が違うと不思議ですよね。
どちらも同じA型インフルエンザですしね。

 

細かく言えばウイルスの型自体が違うのですが、鳥インフルエンザの方は病原性の高いウイルスだと鶏は高確率で死亡してしまうという転帰の違いがあります。
家畜の場合、死亡率が高い疾病に対しては、ワクチン対応が難しい場合、多くが殺処分という手段が使われます。
(なので防疫が重視されるわけです)

 

馬インフルエンザの場合は死亡率も高くはなく、適切な治療を行えば回復もでき、通常はワクチン対応ができるという面からも、こういった発生時にのみ隔離や競馬の中止などの対応で済む、というわけです。
(鳥インフルエンザはワクチン対応はしていません)
まぁ身も蓋もない言い方をすれば法律に従っているだけなんですけどね(^^;)
(馬インフルエンザは届出伝染病で、高病原性鳥インフルエンザは法定伝染病=家畜伝染病)

 

以前は家畜保健所で馬の伝染性貧血の検査を行っていたので定期的に馬を飼育しているところへ家保職員も出入りしていたのですが、今やそれもなくなってしまったので、こういう時くらいしか家畜保健所とやり取りしなくなってるんだろうなぁ…

 

まぁ混乱はまだあるかもしれませんが、対応は素早かったので、今回もこのままおさまってくれるといいなぁと思いつつ、今日はこの辺りで終わろうと思います。


低山ブームとダニの関係

2025-04-24 09:17:56 | 公衆衛生

皆さまこんにちはこんばんは。ケモミミ本舗 です。

 

低山ブーム

 

実はここ数ヵ月で低山(1000m未満程度の低い山)に登る楽しみに目覚めまして、いつもの自転車は室内でのローラーに替えて、外では山にばかり出かけています。
(いわゆるハイキングですね)

 

病気をしてから体重が増える一方で、低山とは言え山に登るのは一苦労なのですが、頂上に着いた時の達成感は大したもので、それがこんなにお手軽に手に入る(なんせ低山なので)ならやらない手はないでしょう。

 

などと新しい楽しみが増えたことに一人悦にいっていたのですが、なんとこの低山登山、今世間でブームになっているらしいではありませんか。

 

えー。

 

自分で見つけた(つもりになってた)楽しみが世間的なブームに乗っただけな流れになるのー?

 

などとちょっとモヤってしまいましたがまぁそれはそれ。
普段行かない場所に行くというのはいろいろと新しい発見に満ちているもので、その山の植生だったり地層だったり、もっと言えば山という資源の保全状況の危うさだったりが実際に目の前に展開されるわけで。
まぁなんとも楽しい道ゆきになるわけです。

 

啓蟄とSFTS

 

そして季節は冬から春に移り、静かだった山はウグイスの鳴き声が響き、顔の周りをコバエが飛び回り、足元にはよく分からない小さな生き物が走り抜けていくようになってきました。

 

暖かくなってくると先ほどのコバエのように虫たちも活動し始めるわけですが、その中には人間には歓迎されないものも多く含まれます。

 

低山で気をつけなければならないのはやっぱり接触頻度の高さ的なヤバさから言えば、ダニや蚊が筆頭に挙げられるのではないでしょうか。

 

これらは病原体やアレルゲンも高頻度にぶち込んでくるので油断できません。

 

ダニはSFTS(重症熱性血小板減少症候群)がかなり有名になったのでその危険性は皆さまもよくご存知だと思います。
この時期になると、河原や草むらでのダニ対策の注意喚起をよく耳にしますし、実際ダニの対策に対する意識は一般に浸透していると思います。

 

(↓2年前のブログですがこちらでSFTSについて詳しく書いてます)

 

マダニが飛ぶ?!

皆さまこんにちはこんばんは。ケモミミ本舗です。今日はナショナルジオグラフィックネタです。【動画】マダニは「飛べる」と判明、翅はなく跳べもしないのに※ナショジオは有...

ケモミミ本舗

 

 

つい昨日にも感染した人のニュースがありましたね。

 

鹿児島県 マダニ媒介の感染症 SFTSことし初確認|NHK 鹿児島県のニュース

【NHK】マダニが媒介するウイルスによって発熱や下痢などが引き起こされる感染症、SFTS=「重症熱性血小板減少症候群」の患者がことし初めて県内で確認…

NHK NEWS WEB

 

 

SFTSはダニの媒介によってSFTSウイルスが感染することによって起こるのですが、発生事例を見てると特にダニの噛みあとがなかったり何回も検査した1回のみでウイルスが検出されただけだったり、なんだかぼんやりしていてちょっと気味の悪い感染症です。

 

治療も対症療法くらいしかないらしいし、重症化すると死亡する場合もあるのでだいぶ怖い病気ですね。
(いちおうアビガンは使えるみたいです)

 

結局は多くの感染症がそうであるように予防に努めることがベターである、というすっきりしない結論になってしまうようです。

 

ペットとダニ、ペットと人

 

もちろん人だけでなくペットも感染しますので散歩や外遊びの時には草むらに注意しましょう。
ちなみに、草むらに全く近づかず、積もった枯葉の上を歩いただけなのに、めちゃくちゃ犬にダニがくっついていたことがあるので(実体験)、お散歩の後にダニチェックすることをお忘れなく!

 

お散歩直後に発見した段階ではダニが吸血を始めていないと思うので、ダニを見つけた場合には、すぐにシャンプーしてダニを除去しましょう。
(軽く洗っただけではダニは取れないので注意)
もちろん、ペットは部屋の中に下ろさずに風呂場に直行です。
ダニが部屋に入ったらそれこそ大変なので。

 

ペットに付けていた首輪も洗濯しましょう。洗濯すればさすがのダニも死にます。
(人の服もしっかり洗濯しましょう)

 

対策としては、ダニは物理的な熱に弱いので、寝床にまで侵入された場合は熱湯で掃除するのが有効です。
ペット自身にはダニ駆除薬(病院で処方してもらえます)を使うのも手です。

 

ペットにSFTSが感染し、それが飼い主に感染した事例もあるので、しっかり対策しましょうね。
何よりダニに噛まれるともんのすごく痒くて不快なので。
(マダニはどの段階でも吸血するのでほんと厄介)


桜と勉強と百日咳の話

2025-04-09 15:54:57 | 公衆衛生

皆さまこんにちはこんばんは。ケモミミ本舗 です。

 

久しぶりの投稿となりましたが、今回は雑談回ということで、しばしお気軽におつきあいください。

 

桜の話

 

寒い寒いと言っていたのに、いつの間にか桜が咲いてました。

 

毎年桜の季節は強風と雨がセットでやってくるのが通例ですが、今年ももれなくものすごい風と雨とが交互に桜に襲いかかってます。
毎年毎年なんでこんな季節に咲くかなーと思いつつ、今年の桜はそれでも結構しぶとく例年に比べて長く咲き続けているような気がします。

 

自宅の近くに桜がたくさん咲いている場所があるのですが、年を経るごとに、大ぶりの枝が折れて切られたり老齢?で幹自体が切られたりする桜が増えてきました。

 

桜には詳しくないのですが、ソメイヨシノ自体がそろそろ寿命ということなんでしょうか?
そもそも次世代の桜ってどういう風に育成されてるんでしょう??

 

近頃はただでさえインフラ整備がおろそかになってきていろいろなものが後手後手になってますが、こういった街樹の整備も後回しにされてしまうんだとしたらちょっとさみしいですね。

 

勉強の話

 

せっかくの春なので、勉強を始めてみました。

 

モデリングとレンダリングの勉強が中心なんですが、初めてBlenderに触れた2年前からずっと目の前のことをこなすので精一杯の状態でモデリングの知識も2年前止まりだったので、ちょっと落ち着くためにもブレイク的なお勉強タイムを持つことにしました。

 

いくつかの講座を受講しながら改めて既知の知識の整理ができたり、新しいやり方を学んだりと楽しい時間を過ごしてます。

 

まぁ勉強時間は当然作業の進捗は止まるので気持ちは若干焦るんですけどね(^^;)

 

でも、獣医分野の勉強してる時もそうだったんですけどムダっぽく見える勉強の時間(社会人になってからの勉強の時間です)も必ず後で役に立つ時が来てたので、今回も焦らず少しずつ前に進もうと思ってます。

 

なんせ、勉強することは楽しいですからね。

 

百日咳の流行の話

 

最近病気の話を書くのをサボっててなんですが、百日咳、めちゃくちゃ流行ってますね。

 

成人や体力のある人は症状が軽く済むとは言え、子どもや体力のない人はかかるとヤバい病気なので、体力に自信のない人や体力的に弱い人が近くにいる人は、人ごみ(電車やスーパーなど)に行くときは必ずマスクをして行きましょうね。

 

(幼少期にかかると後遺症で長く苦しむこともあるそうです)

 

マスクはマジ簡単な対策なのに防御効果の高い手段なのでやらない手はないです。

 

で、帰ったら手洗いとうがい。(できれば鼻うがいも)

 

毎回同じことしか言わないじゃんと言われそうですが、そりゃ病原体を体内に入れないようにするため(もしくは体内に入る量を少しでも減らすため)の対策は同じようなものになるのは仕方ないです。

 

マスクしないのは自由ですが、少しの感染が命取りになる人も確実に社会にはいるということも分かって生活して欲しいです。

 


 

それにしても、ほんの15年前くらいまでは想像もつかないような社会になってきましたね。

 

多分15年前の自分に今の世界の話をしたらホラ吹きかイカれてしまったかどちらかとしか思われなかっただろうなぁなんて思いつつ…

 

ちょっとまとまらないですが、今回はこれで終了といたします。

 

各位時節柄ご自愛くださいね。


害虫がどれだけ害であるかの話

2025-03-24 14:03:38 | 獣医小咄

皆さまこんにちはこんばんは。ケモミミ本舗です。

今回は久しぶりのドール以外のお話です。

感染症の話を書こうと思ったのですが、以前書きかけて止まってたこっちを先に書きました。


衛生害虫はいわゆるハエやゴキブリなんかを指しますが、畜産界であろうが人間界であろうがどこであろうがほんとロクなことしない奴らです。

動物の餌になるとは言え人間とは相入れない関係ではありますね。

奴らが起こす病原体の伝播についての話と医療ジャーナルで紹介されたゴキブリが関係する多剤耐性菌のアウトブレイクについての話を書きました。

興味のある方はリンクから読んでみてくださいね。

(2分くらいで読めます)

害虫がどれだけ害であるかの話

害虫がどれだけ害であるかの話

皆さまこんにちはこんばんは。ケモミミ本舗 たぬぬです。 ここのブログでは衛生害虫(や衛生害獣)を過去にもちょいちょい取り上げてきました。 https://kemokemo.shop/22-6...

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