k16の部屋にて

「最近俺の部屋にこいつが出るんだよね」と苦笑しながら僕に手を差し出すのはk16。
中を見るとぬるぬるの液体に表面が覆われ、触角まで出してるナメクジの姿。
「朝起きて足を着く位置に必ずいるんだよね」と苦笑しながら場所を教えてくれるk16。
しかしナメクジなんぞ可愛いものだよk16。私は過去に目が覚めたら部屋中にスズメバチがたくさんいたとか、目が覚めたらタバコの不始末が原因で入り口から部屋の窓が見えないくらい煙が充満していたとかいう話をこの寮で聞いたことがあるよ。
しかしながら、k16のように自分の足にひっつぶれたナメクジがついている朝を迎えるのは私も嫌です。
ちなみに私も寝すぎるとライターの火で足をあぶられ朝を迎えることがあります。
ここでは常に危険と隣合わせです。隙を見せてはいけないと日々実感でき、緊張感のある日常を過ごせます。