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第73回清里エコロジーキャンプ 体験レポート ~眠れる感覚を呼びおこす 「闇楽(やみがく)のススメ」~

2016-04-22 11:19:27 | Twitter

過去の話になりますが、キープ協会が主催したイベントの体験レポートを続々アップしていきたいと思います!
「こんなイベントあったんだ~」「次はどんなことするのかな?」など、
参考になれば幸いです!

 

第73回清里エコロジーキャンプ 体験レポート
~眠れる感覚を呼びおこす 「闇楽(やみがく)のススメ」~

ゲスト:中野純さん (闇歩きガイド、体験作家)

日程:2015年5月9日(土)~10日(日)
会場:ハリスホール

GWも開け、ここ清里ではようやく芽吹きの季節がやってきました。清里の自然の中、毎回異なるテーマをもとに、大人が本気で遊び、本気で学ぶ清里エコロ ジーキャンプ。第73回となる今回は「闇」がテーマです。ゲストには闇遊びの達人、中野純さんをお迎えして清里の暗闇をたっぷりと体験しました。

【1日目:5月9日(木)】

【昼の自然、昼の光と闇を楽しむ時間】

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この時間は皆さんと一緒に昼の森を歩きました。森に落ちている木の実を探したり、目隠しをして森を歩いたり、森に寝転び大地を背中で感じたり。五感を使って、清里の森を全身で感じてもらえたかと思います。

【ゲストトーク①:中野さんの自己紹介】
ここでは中野さんのドキュメンタリー番組を見ながら、中野さんの「闇」との向き合い方や、「闇」の奥深さや面白さを知ることが出来ました。
また、暗闇を歩くために中野さんがあみだした「ホタル歩き」という歩き方も教わりました。
ホタル歩きでは、手持ちの懐中電灯を付けたり、消したりしながら歩きます。灯りを付けた時に見える一瞬の景色を記憶し歩くのです。歩きながら物に当たらないか心配になってしまいましたが、参加者の皆さんがまっすぐ歩く姿を見て安心しました。

【ゲストトーク②:闇歩き、闇遊びの作法】
おいしい夕食をすませ、日が暮れていく様子を皆さんと観察しました。青い空から少しずつ白が抜け、濃い青が混ざり合い、次第に夜の闇を作り出します。日常の中の何気ない風景ですが、このときは変わりゆく空をみんなでみつめてしまいました。
その後は、焚火を囲みながら、中野さんから闇歩きの心得や作法について学びました。皆さんのわくわくした顔、早く出発したそうな顔、様々な顔が焚火の灯りに照らされる中、中野さんのお話が気持ちを「闇」にぐんぐん引き込んでいきました。

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【ミッドナイトムーンライズハイク】
夜も深まり、いよいよ飯盛山に登ります!満点の星空の下、準備体操をしながら、皆さんの気持ちの盛り上がりようが伝わってきます。出発し、ホタル歩きをする事約二時間。山頂を経て展望台に到着しました。
あいにく霧が濃く、夜景を見ることは出来ませんでしたが、霧の中でできる闇遊びを体験する事が出来ました。
下山時には天気も少しずつ回復し、お月様も顔を出してくれました!その後は、明るい月光を浴びながら、闇遊び・月遊びを存分に堪能することができました。

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【2日目:5月10日(木)】

【ゲストトーク③:日常でできる闇遊び】
中野さんに闇歩きのオススメスポットや、日常でできる闇遊び、日本文化と闇との関わりについて、お話をいただきました。実は日本文化と闇は昔から密接にか かわっていたこと、しかしながら、電気の普及により昔と今では闇に対する感じ方や考え方が大きく違ってきていることなどを学ぶことができました。

【おわりの会】
最後に2日間の体験を通して、感じたことや気付いたことを皆さんから一言ずついただきました。闇に対する考え方が変わった、闇遊びを存分に楽しめた、日常でも暗闇を楽しむ時間を作りたいなど、色々な言葉をいただき、本キャンプは無事に終了となりました。

今回のキャンプでは様々な「闇」を体感することが出来ました。
五感を使い、全身で暗闇を感じたからこそ、闇の面白さや奥深さを堪能する事が出来たのではないでしょうか。私も含め、参加した皆さんにとって、「闇」がより身近なものになったのではないかと思います。
毎日同じようにやってくる夜の闇の時間。日常の中にいつも存在している「闇」を、以前より
もっと楽しく味わえるようになった、そんなキャンプでした。

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文責 実習生 坂本


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