この眼鏡のシリーズは、アメリカのパウエル前国務長官がかけてくれていたり、ハリウッド女優のウーピー・ゴールドバーグが僕の眼鏡の大ファンだったり。それからヒラリー夫人も僕の眼鏡のファンだそうです。そういうこともあって、日本より海外のほうが“Kazuo Kawasaki”というブランド名が認められているなぁと思っています。
僕はインダストリアルデザイナーなので、素材開発のアイディアから新しい構造機構まで、製造と生産まで一緒にやっていくんです。また、自分はデザイナーでもあるんですけど、医学も専門で（専門は循環と呼吸と血液ですが）、やっぱり、デザイナーが眼鏡をデザインしていることに関しては、批判的に見えることが多いのです。例えば最近、非常に安い中国製の眼鏡がいっぱい出ててきていますが、正直言うと目には良くない。ちゃんと設計しつくされたものでないと。眼鏡というのは、やっぱり目を保護するもの、視力を保護するものですから。
今は紫外線の強い時代ですので、皮膚科の先生と話していても、どこに行くときもUVカットを塗らないとダメだと。地球環境的にはUVカットが必要な時代なので、それはサングラスにおいても同様です。おしゃれなら紫色のものをかけてみたり、というのも良いかもしれないけれど、本格的にUVカットするためには、どのような色のサングラスをかけなければいけないのか、ということももっともっと知らせていかなければならないと思っているんですね。そのようなことで、僕はデザインに対してメディカルサイエンスに基づいた、新しい素材とか眼鏡の構造とかをデザイナーとして作っています。
「Kazuo kawasaki」ブランドの眼鏡は、大きな眼鏡屋さんならコーナー設けてもらっているので、実際に手にとってみてください。増永のホームページをみていただければ日本全国の取り扱い店を紹介しています。
また、東京なら青山に“MASUNAGA1905 TOKYO”という増永眼鏡の直営店があります。今は名古屋にも直営店がありますし、それを徐々に全国展開していくということもやっているようです。
