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趣味のハナシ 筆記用具その5

2007-05-31 15:42:45 | 過去のBlog記事

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最近の万年筆の筆ペン(左)で毛筆で手紙を書くのに重宝している。ボールペンは、ニューヨーク近代美術館に永久収蔵(右)と、契約書サイン用としてのブルガリのボールペン(中央)。ある企業のプ レミアムで私が選別して大好評だった。

美術学校に入ると、絵の具の色、鉛筆の硬さを指先を通して覚えることを学びます。「色にはそれぞれ温度がある」 と教えられました。
もちろん、そんなことは最初は分からないですよ。でも次第に 「黒ってこうだろう」 「白ってこんな温度か」 と分かるようになる。鉛筆のデッサンでも、濃い2B、HB、と硬さを覚えさせられたりします。そうするうちに、自分にはどういう鉛筆が相応しいのか、相性のようなものも分かってきます。



僕の場合はステッドラー社製の鉛筆を使っています。実際は三菱の鉛筆の方が性能的には良いと思います。でも 「味」 というか、個性がやや平均的かな。日本は良い鉛筆を開発しながら、個性の面では外国製のものを越えられていないな、と思うことがあります。車とかオーディオとかに似ていますね。



パソコンが普及し始めた頃は、企業はデザイナーに対して、パソコンをデザインの道具にすることを強く要求していましたが、現在はなるべく手描きを特に若いデザイナーには要求しています。カーデザイナーでも、最初のスケッチはほとんど手描きですね。家電などもそうです。パソコンが普及してしまって、逆戻りしたようです。



僕は普段はMacユーザーなのですが、重要な人には手書きで文書を書いています。同じ文章でも、ワープロ打ちのものにサインだけ手書きでしたもの、文章そのものを万年筆で書いたもの、筆で書いたもの、では全く相手にとっても、その価値が違うと感じるからです。



鉛筆から始まって、ボールペン、筆があり、万年筆があり、そして今度はそれぞれ紙との関係がある。
うちのスタッフにはいつも、「海外から来た手紙は、透かして見てみろ」 と言っています。海外の大企業のトップが送ってくる手紙には凝った透かしが入っていることも多いので、それを覚えろ、と。文字を見ても、この万年筆だったら、○○製のインクだな、ということも分かるようになる。
筆記用具を通して、1枚の手紙から面白いくらいに様々な事が読み取れるのです。



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【スケッチペン】
スケッチ専用の筆記具、ほとんど市販されているモノは収集した。その中で日常的に使用している使いやすいモノ。


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私の収集品の一部で、限定品や定番である万年筆。私が書き味を認めているモノ。柔らかいペン先から硬めまで。







趣味のハナシ 筆記用具その4

2007-05-15 17:19:53 | 過去のBlog記事

前回 「良い万年筆」 と表現しましたが、万年筆の良し悪しは一般的にはペン先の出来を指します。
自分に合う万年筆を探そうと思ったら、作家の方たちの万年筆の選び方を参考にするのもいいですよ。
どんなブランドを使っているか、もそうですが、一つ面白いなと思ったことがあります。
ある作家さんは、思考が早い時には、少しストップをかけるために硬めの万年筆を選ぶそうです。
発想が硬い時は、柔らかい万年筆を、柔らかい発想の時は、硬めの万年筆を。
加え、中間の硬さのものを、と常に3本用意されているそうです。



うちのスタッフも、僕が持っている万年筆やボールペンを色々試しながら、
「これは合うなあ」 「ちょっと違うなあ」 なんて言っています。人それぞれ、
「合う」 と思う基準は違いますからね。
初めてのボーナスでボールペンを買う、と言うスタッフに対しては
「値段については僕に相談しろよ。安いところを知っているぞ。」 などと言っています。
まあ、相談役ですね (笑)。



値段という点で言うと、高いものから安いものまで、幅広く買っています。
安いもので言えば、前回お話しした中国製の万年筆もそうですね。
話のタネにと買ってみたり、人にプレゼント用としたり、まとめて買うことが多いです。
究極に 「高い」 とされるのは、アンティーク調のものだと700、800万円レベルのものがあります。
しかし僕は、1本30万円ぐらいのものを年1本買うか買わないかですが。
ワイフが欲しがっているものをプレゼントしてくれる事もあります。



値段だけでなく、オリジナリティに富んでいて印象深いものもあります。
例えば、モンブランの 「グレタ・ガルボ・エディション」 。
見ただけで彼女のスタイルや美しさがぱっと浮かぶのです。



キャップを空けてもペン先がなく、後ろをぐっとねじるとペン先が出てきたり、
ペン先を後ろにしまうとカットリージを交換できるものなど、機構が発明的なモノも出てきています。
最近は、復刻版も多いです。復刻版を見ると、「当時こんなのを作っていたなんて凄い。」 と
昔の技術の高さに驚くこともあります。かえって、オールドファッションの造りの良さは職人技ですね。



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【仕掛けのあるミニ万年筆】
今、最も気に入っている。新しい機構が仕組まれている。ペンが出る仕掛けとカートリッジを入れる仕掛けが発明的。そして、表皮素材が皮革やパールやプラスチックで、しかもミニタイプで短い。


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【グレタ・ガルボ・エディション】
グレタ・ガルボ、伝説の女優をテーマとしている万年筆とボールペン。スタイリングがまさに女優さんをイメージしていて美しいラインだ。




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携帯に最も便利なカヴェコ社の万年筆とボールペン。
透明が復刻版、新作もこのデザインを踏襲しそしてケースあり。書き味は硬めで、ボールペンは論文添削用のため赤色。