三田和実-陶房KAZUMITACO.

やきものと雑談

マルティンシュタットフェルトのバッハー平均律クラヴィーア曲集

2009年06月20日 | 音楽
先週所沢まで、3時間かけてこの所話題となりつつある、ドイツの若手ピアニスト、マルティンシュタットフェルトのコンサートに行って来ました。


バッハの平均律は私がほとんど初めて深くバッハの音楽に触れた最初の曲で、自分が死んだらこの曲とやはりバッハのミサ曲を流し続けて欲しいと思うくらい好きな曲なのですが、もうバッハを聴く様になって20年近くなるのに私の知る限り、1度もこの曲集のコンサートが行われる事がありませんでした。


思うに普通演奏時間2時間に及ぶ、この鍵盤曲の旧約聖書と言われる曲は、1回のコンサートで演奏するには大変な集中力がいるのではないでしょうか?
やはり、全く1人で演奏される無伴奏ヴァイオリンやチェロと言った曲は普通2晩かけて演奏されるもので、演奏時間もそう変わりありません。例えピアノと弦楽器の肉体的運動量の差があったにしても。


私はまったく楽器が出来ないので本当の所良くわかりませんが、この24曲(1曲がプレリュードとフーガに別れているため実質48曲)及ぶ曲を1晩で聴衆の目に囲まれながら、当然間違えない様細心の注意を払い、あの膨大な音符を1音1音研ぎすまされた音楽にして行くというのは、実際これは大変な事なのではないか、だから、今迄私の知る範囲内ではありますが大変有名な演奏家でも録音はしても、コンサートが行われないのではないかと思うのです。(しかし何でこの曲は練習曲集なのだろうか?恐ろしく内容の深い練習曲で、演奏家にとっても恐るべき難曲集に思えるですが....。)


その様な意味でも、このコンサートは私にとって願ってもないものでした。おまけに何という安さ|すごくきれいなホールでだいぶ後から買っても20列目のほぼど真ん中、それが2500円なのですから。日本のちょっとしたミュージシャンでも今は8000~1万円位普通にするんでしょ。たぶん...。


今回演奏したMシュタットフェルトというドイツのピアニストは、本国では数年前から話題だったようですが、日本では昨年の初コンーサトで、Gグールドを知らない世代の若手ピアニストとして新聞で取り上げられました。
実際私も今回初めて耳にして、その若々しい繊細なタッチ、音のまろやかさ、感情の込めかた、若干飛ばし過ぎで音が混じり合ってしまう部分も感じましたが、約2時間私はバッハ~シュタットフェルトの世界に完全に引き込まれた素晴らしいコンサートでした。


ちなみにその前週にはやはりバッハのゴールドベルク変奏曲にも行って来ました、彼はこのゴールドベルクで本国でも日本でもデヴューしましたが、これはグールドを意識したレコード会社の戦略と思いますが、彼独自の演奏で聞き慣れないとおや?と思う部分もありますが、大変弾きこなれた演奏でした、(しかし残念なことに私は睡眠不足だったのか、睡魔との戦いだったのですが......。)


彼はこれからより大きな器として育って行くでしょう。しかし今のその繊細な感覚を失う事なく成功して行く事を願い、これからも楽しみに追っかけて行きたいと思っています。
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻
価格:¥ 3,780(税込)
発売日:2009-02-18



映画 ”ふたりのベロニカ”よりサウンドトラック

2009年06月10日 | 音楽
「05_van_den_budenmayer_concerto.m4a」をダウンロード

Podcast フィードから音楽を入れることが出来る事を知って試しに入れてみました。
もう15年位前のキシェロフスキー監督の”二人のベロニカ”からの1曲です。
映画の中では200年以上前のオランダの作曲家ヴァン・デン・ブッデンマイヤーが作ったというので、私は本気でこのブッデンマイヤーという作曲はどういう人なのか調べてしまいましたが、これはあくまで映画の中の架空の人物で本当の作曲家はズビグニェフ・プレイスネルです。
私の大のお気に入りの映画、音楽です。

ただし、曲を聴く間は、画面が真っ黒になってしまう様で、もう1ページ開いておいてお聴きにになると良いと思います。(しかしこれっていいのでしょうか?)

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