年のはじめに４

2011年締めくくりの言葉　「絆」

失った絆　

新たに得た絆

何色にも染まるこの言葉を

きれいに包む代名詞にしてはいけない


だって　

これからずっと

キズナを引き受けていかなければいけないのだから

失った過去も　新たに得るであろう未来も

よいことも　よくないことも

すべてをみんなで　背負っていかなければいけないのだから


気仙沼の商店街オープニング会場で

静かにひとり泣いていた　白いニット帽の女性と

仮設のみなさんにいただいた　甘いお芋の味は

きっと　ず～っと　わすれられないだろうと思う

年のはじめに３

大船渡中学校庭の仮設に住む皆さんが

あたたかい豚汁と美味しいたくあんで

迎えてくれた


元気な女性たちの　

運命に立ち向かう強い姿に接して

エネルギーをたくさん　いただく


そして　

語らぬ辛さに思いをよせる時

またまた言葉を失ってしまう

年のはじめに２

陸地であった球場は　

夜間照明を遺し　静かな海となり

陸地である水たまりは

明らかに海面より低い

沈下


被災した役場の　想像を絶するありさまに

口にする言葉はなく

ただただ鎮魂の思いを　胸に抱くことしかできない

年のはじめに

年末クリスマスに、３つの町を訪ねる機会を得た

気仙沼・陸前高田・大船渡


道はかたづけられ、ずっと広がる空き地に

焼けた車・焼けていない壊れた車・廃棄となった松林のなごり

廃材となった家々のなごり・タイヤ・曲がった鉄筋

これらのモノが塊となって積まれている


かつての駅前ロータリーであった場所には

巨大な船が乗り上げ　太陽光を遮る