美の巨人たち：東京タワー

美の巨人たち：東京タワー

日本の建築スペシャル

高さ３３３ｍの日本最高の電波塔。
同時に日本で一番有名な建築物でもある。
しかし、設計者の名前は以外と知られていない。

塔博士こと、内藤多仲氏である。

東京タワーの魅力はと問われれば、
端正の美しさ
脚部分のカーブの美しさ
物としての真髄、
優美さ

を挙げられよう。

しかし、建築当初は模造品としての声も多かった。
１８８９年、パリ万博を記して建築されたエッフェル塔
そう、このワターの模造と言わないまでもそっくりさん
としての評判

塔博士はそのような評価に対し次のように語る。

ある人はエッフェル塔にそっくりだという
これは人が人に似ていると言うようなもので
一理ある見方ともいえよう
私としては
端然とした姿であるこの塔が
好ましいと思っている。

なんとも、品のあることばであろうか。
なぜなら、この塔を建築するにおいて想像以上の困難が
付きまとった。
その一言も言わず語らず、批判にも一理あると言いつつ、
一刀両断に回答している。


当時は計算尺しかない時代
東大を出て、２６歳で渡米留学した秀才も、
隔壁概念を馳駆した耐震設計も
優れた技術と宮大工を初めとする日本全国のえりすぐり
風速９０ｍに耐え、関東大震災級の２倍の地震にも堪える塔
僅か５ｍｍのずれを修正するために何週間も工事を止めた。
彼等の集大成・汗の結晶を・・「似ている⇒似せ物」のように
世間は評価する人もいた。


実は番組の中で学んだ事であるが、
塔博士の塔、即ち東京タワーの兄弟達がいる
名古屋テレビ塔（昭和29年）、通天閣（昭和31年）、
札幌テレビ塔・別府タワー（昭和32年）
東京タワー
そして、博多タワー（ゴジラが倒した塔ではないよ）


東京タワーは絵になる
夜のオレンジに輝く塔
朝日に映える赤い塔
日中の青空に聳え立つ塔
美しい感じる人が多い


塔博士曰
タワーの美しさについて別に作為はありませんでした
無駄のない安定したものを追求していった結果できたもの
いわば、数字の作り出した美しさとでもいえましょうか


リリー・フランキー曰
「東京タワー　オカンとボクと時々オトン」より

それはまるで
独楽（コマ）の芯のようにきっちりと
ど真ん中に突き刺さっているＸ
東京の中心に
日本の中心に
ボクラの憧れの中心に

貴婦人の如く美しい電話塔の話でした。

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