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川越芋太郎の世界(Bar”夢”)

川越芋太郎の世界へようこそ!
一言メッセージ・「美」の探訪ブログです。短編小説などもあります。

ホワイトデーなるものを物静かに思う時

2013-03-07 19:00:00 | 短編集バー物語
ホワイトデーなるものを物静かに思う時


3月もいよいよ巷の騒ぎが繰り広げられるのか。
オリンピックの東京招致の話ではない。
先月のお祭り、バレンタインデーのお返し。
私のブログをお読みいただいている男性諸氏においても、
色々と迷いも有りましょう。

おそらく、多くの女性の方々からチョコレートを頂戴した猛者もおられよう。
しかし、その猛者も、いざホワイトデーとなると。

これまた、心を迷わせる。


巷のホワイトデーの喧騒をよそに、諸氏の中には、前年やさらに追憶の彼方のバレンタインデーに思いを寄せる方もいるのではないでしょうか。
あの貴重な時間、芳醇で豊かな時間の流れを懐かしむ方。
そんな諸氏のホワイトデーの過ごし方として、次のプレゼントを送ります。

一杯のブランディー(モルトウィスキーでも良い)
そして、大粒のチョコレート1つ、
CD一枚。

タイトルは、「マイ・ファニー・バレンタイン」
同曲を収納したジャズCDは数多。
その中から、私が好きなスローでバラード感を漂わせた一曲を収めたCD
それが、この「THOU SWELLの2曲目」

I DONT'T KNOW WHAT TIME IT WAS
WHERE OR WHEN

と合わせて私は好きです。



ブログでは曲を添付できないことが残念です。
(技術的にはできますが、著作権違反ですので。)


ぜひ、過去の思い出の中のバレンタインデー(ホワイトデー)を楽しみたい方は、
ご賞味あれ。

あなたの部屋が思い出のバーに早変わり。
芳醇なアルコールとチョコ、そして、スローな気怠さの中に、
甘い、幸せな時間が蘇る。
できれば、ひっそりと楽しみたい。

男は女なしでも生きてゆける。
女も男なしで生きてゆける。
それを良い時代というのかもしれない。
だが、人生の一番素敵な時間を失っている気がする。
男は女を、女は男を、求めていたい。


乾杯!
あなたのホワイトデーに。

CASSANDRA WILSON [glamoured]で今夜も横丁酒場へ(光と影の魔法)

2013-02-02 22:47:05 | 短編集バー物語
久しぶりにCDを一枚紹介したい!


CASSANDRA WILSON
[glamoured]


タイトルのglamouredはglamorousに通じる。
魔法のような魅力に満たされる状態
魅力的なという形容詞を使うこともある。

実は、私は、CASSANDRA WILSON(以下彼女と呼ぼう)の歌声を魅力という言葉ではかいせない。
むしろ、イメージとしては華麗な大都会の裏側や路地を彷彿する。
英語であるにもかかわらず、なぜか都会の横丁の飲み屋街連想した。
日米の差はあるが。
そこには表の華麗さと対比される陰や影を思わせる。

最初に可能上の歌声を聴いた時、ホテルの華麗なジャズバーで一杯を交わしながらも、一人寂しく裏通りを物静かに歩く男の後ろ姿を連想した。
なぜだろうか。
おそらく、あのディープな音質であろうか。
人生の光と影を表現している。

それだけではなさそうである。
彼女のCDに共通する何かがある。
そう、彼女自身が好きな歌。

彼女の歌声を酒と光に浴びながら、頂く。
それは、飲み手の人生の表と裏を同時に味わう瞬間でもある。
私流に言えば、「心が落ち着く時間」である。

ビートも音質も、無償に好きだ。
こころそこにあらず。
まるで、魂が抜けて、思いの時間に帰りたいという願望を叶えてくれそうだ。

物思いに浸る時間が欲しいあなた。
このCDを捧げたい。


平成25年2月2日 川越芋太郎

Glamoured
クリエーター情報なし
Blue Note Records

日本の匠の技と大自然の力の融合、ここに受賞をもたらす。

2012-12-08 09:46:24 | 短編集バー物語
サントリー 山崎 18年 700ml 1本
クリエーター情報なし
サントリー


インターナショナル・スピリッツ・チャンレジをご存知でしょうか。
酒のコンペティションとしては世界的権威に入ります。
略称ISCです。

実は、日本のウィスキーが部門最高賞を、しかも、ダブルで受賞しました。
コマーシャルに聞こえたらゴメンなさい。
某社山崎18年、白州25年です。

山崎は有名な京都近隣のあの山崎の戦いの地です。
某社当初からの蒸留所ですね。
一方、山梨ではワインならぬウィスキーで森林の香ばしさを広めている駒ケ岳の深い緑の中で生まれた白州です。
(個人的には山崎が好きですが。)

2012年今年のトロフィー賞受賞おめでとうございます。
この日本、バーでいただくとちょっとした値段を請求されます。
というわけで、庶民派の私としては「自宅飲酒」をおすすめします。
世界が認めたウィスキーの味を堪能してください。
なお、同じ銘柄でも年代が違うとその特徴も異なります。
くれぐれも、勘違いなさらないように。
10年、12年、18年、(25年)、50年、100年。
やはり、頑張れば手が届く、最高峰が18年でしょうか。

年末の疲れた体に、
年始の新しい希望を抱いて、
一献いかがでしょうか。

さて、ウィスキーの話から、一言メッセージを。
ウィスキー作りで大切なものがあります。
「水」と「熟成:空気」です。
日本が有するう大自然の贈り物、これがウィスキーです。
森林と水の生み出すコラボレーション。
私は、目的は邪道ですが、自然を大切にしたい。
そんな理由がここにあります。
だれかの本ではないですが、美しい日本、これからも大切に育て、守り、受け継いで行きたいものです。
失われてから気がつ苦では遅いのです。

先のトンネル落盤事故での命、大震災や原発での犠牲になった命、常に人間の過ちから生み出されたと言っても過言ではありません。
過ち、それは、「親身になる」という精神の欠如です。
私は、大自然と共感し、親身になることを進めます。
一人の力は微力ですが、生み出される力は大きな力となります。

他人の責任にするのはもうやめましょう。
私たち自身が自然を守ることを励行しましょう。
それには、自然の素晴しさ(厳しさも無論ありますが、)を堪能することが第一歩でしょうか。


http://imotarok.seesaa.net/
http://blog.goo.ne.jp/kawagoeImotaro

熟成したワインのような濃厚で芳醇なジャズを聴いてみませんか?

2012-11-24 22:36:14 | 短編集バー物語
入門以上セミプロ未満のジャズファンとして、
本日も一枚のCDを紹介します。


芋太郎の好みは「ホテルバーラウンジ・ジャズ」です。
ジャズはどうもという御仁も、よくわからないという女性も、額にシワ寄せて聴くジャズではなく、バーラウンジで好きなカクテルやウィスキーを片手に、演奏を楽しむ。
芋太郎も、そんなジャズの楽しみ方をして来ました。

だからこそ、甘美で時間の経過時代を楽しむ演奏が好き。
その気分を味あわせてくれるCDです。

クロード・ウィリアムソン
Song for May Father

兎に角、何げにセンスが良い。
おしゃれな雰囲気が伝わる。
熟成したワインのような深い甘美なあじわい。
芳香なワインが持つ大人の味。

ぜひ、心地よいバーラウンジを自宅にいて堪能したいなら、
この一枚のCDであろう。

在りし日の思い出の人を胸に、
あるいは一日の疲れを癒す芳香なワインとともに、
時間をたっぷりと感じたい時でも、
お勧めです。


平成24年11月25日 川越芋太郎



ワイルトターキーのマスター:デッスティラーから学ぶ{深み}

2012-05-29 21:00:03 | 短編集バー物語
ゲーテ7月号よりご紹介!

茂木健一郎氏インタビュー記事
から


ワイルドターキーのマスター
ディスティラーが語るお酒と仕

質に高いウィスキーを作り続け

安定的な質の高さを求めて
経営者は低コストを求めるが、
我々はそれと戦う。
それを頑固と評するものもいる。


一度変えて誤りに気づき修正し
た。
気づくのに8年、治すのに8年。
ウィスキーの醸造とはそういう
ものだ。


私にとり、ウィスキー(バーボン
)作りは仕事であるが、楽しみで
もある。
そして今や人生そのものとなっ
ている。


変化は必要であるが本質は変え
ない。


このマスターシスティラーの言
葉には、なぜか深みがある。
日本の巧にも共通した「何か」
である。

私たちが失ったものがなにか。
ここに僅かながら香る。
今一度、自分の仕事や人生と比
して、考えてみたい。

できれば、ウィスキーをお供に。
(笑い)


平成24年5月27日 川越芋太郎

薄暗い淡色の光に包まれて

2012-05-20 17:40:56 | 短編集バー物語
薄暗い淡色の光に包まれて、
女の長い指を見つめる
白魚の指よりも遥かに長い
それでいて重ねてみたくなる指

耳に響く音色はピアノだろう

耳を澄ませば、女の息遣いも
自分の鼓動も聞こえてくる
音色は甘いバラードジャズ

甘いフルーティな山を喉に
流し込む。
頭も喉もへそ下も
ピリット刺激がたまらない

見つめる女の横顔
二人だけの時間があった。
聴こえてくる音色
そう、ジョン・ヒックス

Cry Me A River
切なくも強い意識の女
目前の女はどうか

男は音楽を聴きながら、
二杯目の山に酔う

==============

こんなシチュエーションピタリ
はまるのがこのCDである。

切なくも強い意識のある女性?
を感じさせる懐かしい題名。

数あるCDでもこの曲は、
john hicks に限る。

彼は間口の広いピアニストで
パッカーシブ、テンダー、
デリケートと何でもこなす。

それでいて器用貧乏などと
言われない力量を持つ。


芋太郎好みのシュチエーション
を彷彿させる演奏
先の重厚なバーで飲むには最良

Cry Me A River
Beautidul Love

隣の息づかいも
鼓動も心地よい
笑顔があればさらに良し

たとえ遥かな時間を経過しても
Alone together
今宵の一杯は格別だ!


クライ・ミー・ア・リバー
クリエーター情報なし
ヴィーナス・レコード

ミュージカルとジャズの良い関係

2012-05-12 21:00:34 | 短編集バー物語
ミュージカルとジャズの良い関係


ミュージカルを題材にしたジャズは多い
だろうか。
実は、1950年代の作品まではミュージカル
や映画(多くのミュジカルが映画化された
関係もあるが)との関係はすこぶる蜜であ
った。


ところが、1960年代のロック人気を契機に
無論、それだけではないのだが、ジャズで
ミージカルを反映させたものが少なくなっ
たと言えます。

理由は、
ロックの台頭
ジャズ自体の多様化
(フリージャズ、ソウルジャズ、フュージ
ョンなど)
ジャズ演奏家の保守化
などが挙げられます。

反戦や抵抗世代の台頭は、ジャズの黄金期
へ終止符が打たれました。
その後、上記の特徴をそれぞれが受け入れ
ながら、現代へと流れ着いている。

本日の紹介は、そんな中で、ミュージカル
にスポットを当てたCDです。
Music Of The Night
Romantic Jazz Trio
皆さんがご存知のレ・ミゼラブルやオペラ
座の怪人、キャッツ、キャバレー、美女と
野獣などから選曲されています。

落ち着いた雰囲気の中で聴いてみてくださ
い。
電車やホテルの中で一人で聴くのも悪くは
ありません。
ご存知の今日ですからね。


平成24年5月12日 川越芋太郎



ミュージック・オブ・ザ・ナイト
ロマンティック・ジャズ・トリオ
ヴィーナス・レコード

Simoneと一緒に(JAZZを楽しむ)

2012-04-26 20:57:42 | 短編集バー物語
Simoneと一緒に

世界の音楽の世界では、Simoneというと数人が
ヒットするようだ。
私が知る一人は、1933年生まれのNina Simone

こちらは大御所というか、別格扱いでしょうか。
貧しかった家族を助けるため、1954年にはアトラ
ンティック・シティのアイリッシュ・バーで、
音楽の仕事をスタート、オーナーに薦められ歌い
始め、やがて名前をニーナと改め、尊敬するフラ
ンスの女優、シモーヌ・シニョレに因んで、
ニーナ・シモンと名付けた。
以上ウィキペデア参照
音楽はジャズに限らずポップスなど幅広いジャン
ルを取り入れ、人種差別主義者による教会爆破事
件に抗議したのを切っ掛けに、1960年代の黒人公
民権運動にも参加するなど精力的な活動を見せた


そして、一番新しいSimoneがSimone Kopmajerで
はなかろうか。
Simone Dinnersteinもおられますが、本日は、こ
のkopmajerを推薦いたします。

一聴は百文にしかず?
彼女の歌を聴けば、心が揺れる?
時に、セクシーで、時に優しい。
魅力的な声であり、芋太郎は声を聴いたとき、
失礼ながらある程度の年齢を想像した。
30才前後。
それは、アレだけの艶のある歌はこの年齢でない
と謳えないのではという先入観である。

そして、見事に「ハズレ」
彼女がレコード録音した年齢は僅かに22歳!
小娘というば、失礼であろうか。
歌声だけを聴けば、「うそだろう!」といいかね
ないだろう。
艶だけではない、曲調によって、フレッシュで
ナチュラルな感じも醸し出す。
目を澄ませば、そこにいる彼女は「いい女」で
あることは間違いない。

さすがにヴィーナスレコードである。
彼女を発掘した功績に脱帽である。

功績はこれだけではない。
このCD「ムーンライト・セレナーデ」(2004)の
選曲にも再度脱帽である。
実は、選曲はJAZZ定石とも言える。
それは、あたかも、他のシンガーと比較して欲しい
というメッセージでもあるようだ。
決して引けを取らないというメッセージだろうか。

CD発表後も米国のJAZZ界の大物達が、彼女に興味を
抱き、支え、夢と希望を与えたそうな。
・・同封の冊子によれば・・・

まずは、一聴してみてください。

JAZZバーでリクエストも悪くない。
シチュエーションとしては、二人連れか。
少々、JAZZバーでは嫌われそうですが。(笑)

平成24年4月25日 川越芋太郎


ムーンライト・セレナーデ
クリエーター情報なし
ヴィーナス・レコード


Simoneと一緒に

2012-04-25 22:39:46 | 短編集バー物語
Simoneと一緒に


世界の音楽の世界では、Simoneというと数人が
ヒットするようだ。
私が知る一人は、1933年生まれのNina Simone


こちらは大御所というか、別格扱いでしょうか。
貧しかった家族を助けるため、1954年にはアトラ
ンティック・シティのアイリッシュ・バーで、
音楽の仕事をスタート、オーナーに薦められ歌い
始め、やがて名前をニーナと改め、尊敬するフラ
ンスの女優、シモーヌ・シニョレに因んで、
ニーナ・シモンと名付けた。
以上ウィキペデア参照
音楽はジャズに限らずポップスなど幅広いジャン
ルを取り入れ、人種差別主義者による教会爆破事
件に抗議したのを切っ掛けに、1960年代の黒人公
民権運動にも参加するなど精力的な活動を見せた



そして、一番新しいSimoneがSimone Kopmajerで
はなかろうか。
Simone Dinnersteinもおられますが、本日は、こ
のkopmajerを推薦いたします。


一聴は百文にしかず?
彼女の歌を聴けば、心が揺れる?
時に、セクシーで、時に優しい。
魅力的な声であり、芋太郎は声を聴いたとき、
失礼ながらある程度の年齢を想像した。
30才前後。
それは、アレだけの艶のある歌はこの年齢でない
と謳えないのではという先入観である。


そして、見事に「ハズレ」
彼女がレコード録音した年齢は僅かに22歳!
小娘というば、失礼であろうか。
歌声だけを聴けば、「うそだろう!」といいかね
ないだろう。
艶だけではない、曲調によって、フレッシュで
ナチュラルな感じも醸し出す。
目を澄ませば、そこにいる彼女は「いい女」で
あることは間違いない。


さすがにヴィーナスレコードである。
彼女を発掘した功績に脱帽である。

功績はこれだけではない。
このCD「ムーンライト・セレナーデ」(2004)の
選曲にも再度脱帽である。
実は、選曲はJAZZ定石とも言える。
それは、あたかも、他のシンガーと比較して欲しい
というメッセージでもあるようだ。
決して引けを取らないというメッセージだろうか。


CD発表後も米国のJAZZ界の大物達が、彼女に興味を
抱き、支え、夢と希望を与えたそうな。
・・同封の冊子によれば・・・


まずは、一聴してみてください。


JAZZバーでリクエストも悪くない。
シチュエーションとしては、二人連れか。
少々、JAZZバーでは嫌われそうですが。(笑)


ムーンライト・セレナーデ
クリエーター情報なし
ヴィーナス・レコード


平成24年4月25日 川越芋太郎

Joe Beck Trio が奏でるボサノバの魅力!

2012-04-23 21:21:49 | 短編集バー物語
Joe beck trio
題名はブラジリアン・ドリーミー
BRAZILIAN DREAMIN

ブラジリアン・ドリーミン
ジョー・ベック・トリオ,グレゴワール・マレー
ヴィーナス・レコード


芋太郎はこのCDを聴くのが大好きです。
真っ青な空に白い雲
おまけに深い青い海
裸の女性の意味ありげな後ろ姿
避暑地のワンシーン

私にはこのCDジャケットのような
恋があった。
当時はLP、カセット!でしたが。

あれは昔、フュージョンが流行った頃
免許取立ての学生時代
毎日が充実していたあの二年間
毎週彼女を自宅まで送迎
帰路聞いた名曲
ボサノバ、助手席の空席を意識しながら
聴いたボサノバ

あれから三十数年が経過しても
未だにこのボサノバに魅了されている
せつなく寂しい、それでいて美しい調べ
二人の未来の関係を示唆していたのか
このCDを2005年秋、手にして以来
Joe beck のギター音楽に惹かれている
未来はボサノバを聴いたからか?
思い出の中の出来事になった二人

CDのジャケットには不思議と
色がついていない。
意味ありげだ 。
思い出となる運命だった!?

静かに、安らぎながら、
穏やかに聴きいる私
人に疲れた時
聴き終えてば力が漲ります

芋太郎の癒しの曲たちです

平成22年4月22日 川越芋太郎

音楽は音楽をありのままに聴くというが・・・!

2012-04-01 16:24:05 | 短編集バー物語

音楽は音楽をありのままに聴くというが・・・!


私にとって音楽いえば、JAZZのウェイトが高いのだが、従来あまり解説や評論を当てにしないで来た。
自分の耳とハートを重視し、好きな音楽を探求した。
それは、ある意味で正解であったのだが、「音」としての優秀さはわかり得る。
しかし、重要なことを見逃してきた思いがする。それは、何か。
おそらく、年齢的なものもあるのだが、「音楽」に込めた「思い」を聞き逃してきた感がある。


解説を事前に読むと、解説に左右される。
それが、いやでまずは「音楽を音楽のままに聴く」ことを重視してきた。
それは、行き過ぎると、演奏家から装置まで性能重視の危険性を求める傾向に陥る。
それが従来のわたしであった気が今更ながらする。


それが変わったのが、50歳を過ぎてから。
自分自身の年齢とともに、衰え行く体や気力を知り、他人への思いやりが生まれた。
同時に、他人の頑張りや周囲への思いやりが目に入るようになり、
音楽の中にも感じることが出来るようになってきた。


そんな私がいま一枚のCDをあなたに推薦する。
それは、
レスター・ヤング ウィズ ザ・オスカー・ピーターソントリオ
である。
LESTER YOUNG & THE OSCAR PETERSON TRIO のメンバーが共演するOLD JAZZです。
LESTER YOUNG といえば、先日ご紹介した書物「バット・ミューティフル」にも掲載されていた伝説のJAZZ MAN です。


軍隊でのいじめから肉体と精神を病み、全盛期の演奏には手が届かなくなったLESTER YOUNG を、TRIOの全員が気遣いながら、演奏する情景が浮かび上がる。
JAZZを通した仲間の「思い」が綴られていそうで、LESTERの奏でる音色に耳を済ませてしまう。


よきアメリカ時代を彷彿させながら、(黒人差別に打ちのめされたLESTER 自身)演奏する彼のテナー・サクソフォンに安らぎを感じてしまう。
そこには、憎しみはなく、軽やかな空気のような美しさがある。
技術はとうに過ぎ去りし昔であるが、包み込む「思い」が蔓延している。


ああ、懐かしい。
まるで、自分の昔を除いているようだ。
心地よいセピア色の写真の世界と同じようだ。
困難な時を経てからは技術を置いてきた。
そして、芸術性を帯びたのかもしれない。



平成24年3月31日 川越芋太郎

Lester Young With the Oscar Pe
クリエーター情報なし
Verve

二つのスーパー(SUPER)を耳打ちしたい!

2012-03-31 16:21:11 | 短編集バー物語
二つのスーパー(SUPER)を耳打ちしたい!


SUPER とは、あのSUPER MAN 連想していただいていい。
それは、「超越する」「もっと優れる」という意味合いがあるのではないだろうか。


レコード会社というものは、想像でしかないのだが、レコードの題名をつけるには相当の思い入れがあるはすだ。
曲順でもかなり喧々諤々すると聴いているから。


このCDの場合、「SUPER STANDARD」と銘を切っている。
標準の中の標準とでも言うのだろうか。
あるいは、従来の標準から超えたという意味だろうか。
とにかく、 SUPER なのだ。(笑)


あのヴィーナスレコードが許した題名だからこそ、ついついその思い入れを知りたくて衝動買いをしてしまった。
(中古レーベルで)
最初のALL OF ME を聴いて、正解であったことを知った。


同封のレジメには、ALL OF ME を聴いたら、次はSUNSET AND THE MOCKINGBIRD を推薦していた。
確かに、面白い組み合わせ順位である。
私も、二回目に試してみた。


緩急・寒暖のコラボを思わせる。


SUPER TRIO を組ませたメンバーの選択も頭を悩ませただろう。さすが、ヴィーナスである。
このSUNSET AND THE MOCKING BIRD を聴いて私は納得した。


数あるJAZZCDの中で、いまこのCDの2曲は私のiphoneに入れています。
お気に入りの一曲として。
JAZZをはじめたいとう入門の方にぜひ、推薦したい。
だれもが知る標準であるからこそ、違いがわかる。
SUPER なる世界へ。


平成24年3月31日 川越芋太郎

スーパー・スタンダード
クリエーター情報なし
ヴィーナス・レコード

日本魂、バラード・ジャズへの挑戦

2012-03-15 22:13:31 | 短編集バー物語
AZZ
スピリッツ・トリオ


日本人メンバーによるジャズ演奏
しかも、私の大好きなバラードです。
私は、演奏をしない。
聴くだけの音楽愛好家
しかも、JAZZが好き。
しかも、BARDSが。
私の姉も、最初の恋人も音楽家(笑)


そんな私ですが、演奏が大変であることは
多少想像できる。


JAZZといえば、どうしても海外の演奏家が
主流であるが、日本人もどうしてどうして。
渡辺貞夫、日野晧正を初め、多数の演奏家
が排出している。
本日のトリオメンバーもその道では有名です。
ドラムの富樫雅彦、ヒアノの市川秀雄、
ベースの桜井郁雄。


個人的にはジャズにおけるバラードの評価を
上げて欲しいと常々考えている。
リスナーから言わせていただければ、これ程
リラックスできる音楽はない。
おそらく、演奏者はきついのだろうが。


本CDは選曲は無難であるが、それ故に
難しくもあるだろう。
視聴者はどうしても、海外演奏家と比較する
可能性があるから。
ある意味では意欲的な選曲ともいえる。
日本ジャズ界からの挑戦状?


倦怠感
とろける様な時間の流れ
今にも浮き上がりそうな体
消えてなくなりそうな呟き
力図よさから縁遠い存在
そんな音がこのCDでは演奏される
素敵な時間と想像を掻き立てる
まさに、至福癒しの時
ベッドに横たわるようなあの感覚
一度、味わって欲しい

決して携帯音楽プレイヤーに入れて持ち運ば
ないこと。
私も入れえいません。
理由は?
おそらく、居眠りをしてしまうから。
(笑)
それほどに気持ちいい。

じっくりリラックスして聞いてほしい。


平成24年3月15日 川越芋太郎

ジャズ
クリエーター情報なし
ヴィーナスレコード

モーツアルトをJAZZで聴いたら?

2012-03-10 21:05:43 | 短編集バー物語
MOZARTを題材にしたJAZZは結構あります。


私が紹介するROMANTIC JAZZ TRIO 以外にも、
アーロン・ディール・トリオ や
レイ・ケネディ・トリオが 2006代に披露し
ております。


残念ながら、私は上記の2つを所有してお
りませんので、評論はできかねますが。


MOZARTファンであれば、原曲を変更する
ジャズを許しがたいという方もおられる
でしょう。
しかし、最近は「ジャズで聴く・・・」が
流行しておりまして、受け入れられる背景
も出てきました。


本CDは原曲に忠実とはいいがたく、寧ろ
大いにアレンジされたJAZZと割り切って
ください。
MOZARTが聴いたらどういうのでしょうか。


個人的には選曲もすばらしく、いいセンス
をかもし出していると感じます。
寧ろクラッシックが苦手な方にも聴いて
いただきたいCDですね。


創作活動中に掛けるCDの一枚にしていま
す。邪魔にならず、それでいて居心地が
よい曲です。


平成24年3月10日 川越芋太郎

こちらも面白い

Mozart Meets Cuba
クリエーター情報なし

Sony

ラベンダーミストの女(カウンターで聴きたい一曲)

2012-03-10 20:59:15 | 短編集バー物語
Lady Of The Lavender Mist

ラベン

ダー・ミストの女
クリエーター情報なし
ヴィーナス・レコード


この曲はあの Duke Ellington もカバーしているが、
今回紹介するのは、Richiard Wyands Trio です。

リチャード・ワイアンズ・トリオ
あまりなじみがないかもしれません。
ディーク・エリントンに比較したら。(笑)


欲望というな名の列車で有名なのですが。


さて、彼のヒストリーを語ることが目的ではありません。
まず、このCDを進める理由があります。

ロマンティクな曲です。
硬派のジャズファンには煙たがられますが、
私はこの「ロマンティック」が大好きです。
酒と女とジャズは一枚岩と思います。
(勝手な私のたわごとです。)


ラベンダーミストの女

実は、この曲はあるバーで聴きまして、それ以来の
ファンです。
一人で聴く、カウンター越しにバーテンダーの目を
意識しながら。
理想です。
昔の女、なぜか去っていた女
それは彼女からか、私からかわからないが、
兎に角、今、酒の力を利用しながら、彼女を思い出して
この曲を聴く。
まさにぴったりの一枚です。
音楽は素敵ですね。


過ぎし日の郷愁というよりも、失った記憶、思い出の中
に生きる人々。
お酒と音楽をともに、今日も思い出さずに入られない。
霧の彼方に消えた女、
僅かばかりの香りを残して。


しかし、それは、過去を懐かしみ、過去も涙するもの
でもない。

今は今の時間がある。
その時間を楽しみたい。
そんな心境の一枚の音楽!


平成24年3月10日 川越芋太郎