落語にもないようなこぼればなし

落語の題材には、いくらなんでもそんなバカな話はねえだろっていうものもあれば、いかにもありそうというものもある。今日紹介するのは、まさに落語そのものといった類だ。

　財布窃盗後、自分の財布落とす　警察に出向き容疑者逮捕(朝日新聞) - goo ニュース

　事件は、ある男が銭湯のロッカーから財布を盗んだというものだが・・・問題は、その犯人が捕まった経緯だ。
　この犯人は事件後、自分の財布を路上に落とし、同署に届けられていた財布を２８日に受け取りに来たという。

　署員が財布を渡す際、中身を確認したところ、窃盗事件被害者の免許証を発見。署員に追及され、容疑を認めたという・・・って、思いっきりトホホだ（爆）
　また笑えるのがニュースのまとめ方、同署は「人の財布を盗んでおきながら、自分の財布は惜しかったんだろう」とみていると（苦笑）

　うーん、人の財布を盗みながら、自分の財布を落とし、それがキッカケで逮捕される・・・ありえないくらいにおまぬけな話である。
　といいつつ、この事件よくよく考えるとなかなか微妙なポイントがある。

　まず第一に、この犯人が盗んだ財布、現金１０万３千円や免許証などが入っていたというのだが、こんなに入った財布持って銭湯に行く必要があったのだろうか。
　まさかお風呂に入った後に、キャバクラあたりで豪遊を予定していたとか・・・って、それにしたって１０万はすごいぞ。

　次に、この犯人が落とした財布だが、しっかり警察に届けられていたことだ。そりゃあ、落し物は警察に届けるのが筋だが、なかなかこれは稀有ではないかと。
　うーむ、だとするとこの犯人よほどツイていたとしか思えない。たまたま盗んだ財布がなんと１０万も入っていた上に、たまたま落とした財布を届ける人がいた・・・

　って、たまたまが重なったわけだが、その結果、たまたま逮捕されてしまったという訳か・・・運がよかったのか、悪かったというべきか（汗）
　お金のことをおアシともいうが、まさお金のことで足がついて捕まったということか・・・

　この話、そのまんま落語になりそうだが、最後のサゲは決まったようなものだ。「おアシの具合がよろしいようで・・・」とか（苦笑）