人間国宝だった先代小さんの弟子の多さは有名であるが、当然孫弟子となると・・・で、その孫弟子たちが6人組織されて運営している「いとこの会」。
その会も小生が行くようになって、今回で5回目になる。毎回6人中4人が出演するが、今回は花いち、緑君、市弥、八ゑ馬の4人だ。
まずは花いちが登場、グタッとした入りは好みがあるのだろうが、素でのしゃべりが落語っぽくない感じで・・・
といいつつ、始めたネタは新作の「不揃いの野菜たち」というもの。初めて聞くネタだったが・・・やけにウケているお姉さんの声が響いた。
続いて登場したのが市弥。始めたのは・・・おっ、「転宅」だ。師匠市馬も十八番にしているネタのひとつだが・・・うーん、辛口のコメントになるが、もうひとつテンポに乗り切れていないような。
基本はナンセンスな噺だし、だけに軽快なテンポがほしいのだが・・・なんとなく市弥自身が今迷っているようにも・・・
中入りをはさみ緑君の登場。前回の「大工調べ」はなかなか啖呵がよく、いい仕上がりだったが・・・この日始めたのは「松竹梅」だった。
生で聞くのは久しぶりな感じだったが、これまたよく仕上がっていた。緑君は逆に今伸びているのかも・・・
二ツ目というのは、迷ったり踏みとどまったり、伸びたり・・・いろいろある時期だと思う。こういう会だと、今、その噺家がどういう状況かがわかるのが貴重だ。
いずれにしろ、今の二ツ目が伸びない限り、落語界の未来はないわけで、我々にできるのは応援することだけだ。
といいつつ、この日のトリは八ゑ馬。始めたのは・・・むむ、「寝床」だ。上方版を聞くのは初めてかも知れない・・・
なかなかの熱演であったが、これもあえて辛口を・・・もう少し構成を工夫し、軽く仕上げてほしかった。
かれこれ45分くらいというのは、やはり長い・・・まずまずの仕上がりだっただけに、やや満腹感が最後来たのがもったいないかなあと。
といいつつ、引き続き素敵な席亭さんを応援し、二ツ目を応援していきたいとものだ。またお伺いしようっと。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます