父 の 死

８月のお盆の最中

いつものように起きて　いつものようにゴミ捨てに行き

朝食の準備と思っていたら

急にグラグラと目眩がして、頭がガンガン痛くなり

左に引っ張られる感覚。

とにかく左に引っ張られる。

これはまずいぞと思い、今日は寝ておこうと

主人に言って横になる。

いつもは週末、主人にべったりの愛犬が

私を心配して同じ枕で顔を寄せてくれていた。　　

たまにある目眩。ここ何年も無かったから久しぶり。

ところが昼前に不思議な事にすっかりと良くなって

「なんだかお腹すいちゃった」と言って笑っていたら

兄から父が亡くなったとの連絡が入る。　

遠くの施設に入所して、なかなか会いに行けなかった。

それでも最後に会ったのは8月の初め。

もうお別れが迫っているのはわかった。

だから最期は看とれないからねと

お別れをしてきた。

父の死は、私の目眩と頭痛を一緒に持って行ってくれたんだね。

そんな事を感じずにはいられない。

父の命日が来るたびに、きっとこの事を思い出す。