ひーりんぐたいむ

カナダのバンクーバーでレイキを実践&指導する平野かおりが日常のあれこれを綴ります。
ライター業もやってます。 

I enjoy my life!

2011年01月04日 | こころのまなび
さっき、ふとこの言葉を思い出しました。
一昨年、お話を聞かせてもらった方のお嬢さんの言葉です。

23歳だったと思います。ナタリーさん(仮名)。
彼女は生を受けた時からダウン症と診断されました。

音楽が好きで、ピアノが特に上手。
そのピアノを聞かせていただいた時、
ピアノに指が乗った
その一音目の響きが耳に届いた瞬間、
わたしの胸の奥から突き上げるものがあって
演奏はわずかな時間でしたが、涙がにじんでしまいました。

エンジェルが演奏しているのかと思えるような
澄み切っていてこころに染み入る音色でした。

ナタリーさんへのお母様の接し方に、
さらに胸打たれました。

とてもソフトで丁寧で、皇族のお嬢様に接するような
感じなのです。
それまでそのように娘に接する母親を見たことが
ありませんでした。

初対面でしたが、お母様の愛情の深さは、言葉や態度の端々から
知ることができました。

「そういう〇〇さん(お母様のお名前)だから、
ナタリーさんが選んでこられたんですね」

と私が言うと、

「あなたはクリスチャンですか?」

と聞かれました。

「いえ、そういう形ではないですが、
宇宙を創造した存在がいるという世界観をもっています」

と答えたところ、
ナタリーさんを生んだ頃のことを
話してくださいました。

赤ちゃんが1歳になるまでは
気がくるってしまうか、じさつするか、
のすれすれだったといいます。

自分が落ち込んでいることに加え、
親戚から、
「あなたが前世でわるいことを
したからだ」
などと、ののしられることも。

赤ちゃんのとてもかわいい時期だったにも
かかわらず、
まったく愛情を向けてやることができなかった
と後から悔やんだそうです。

その気持ちの転換したきっかけとなったのが
クリスチャンの方が、お宅に来て

"You are chosen."

と語った言葉だったそうです。

それからまっすぐにナタリーさんに向き合い育てていくうち
彼女の素晴らしさに次々気付いていったようです。

損得勘定や義務感で動いてしまいがちなわたしたちに
大事なことを気付かせてくれる
―お話を伺ってそんな印象を持ちました。

最初は目をそむけたくなる事実だったのが
彼女の素晴らしさを知ってからは

「もうひとりダウン症の子供がほしい」

と心底思うようになったといいます。

病院で医師となった上のお嬢さんとの会話は
こんな様子だそうです。

「今日、病院でダウン症の子供が生まれたよ」

「お母さん、その赤ちゃんのお母さんの代わりになれないかしら」

「しっかりしたお母さんだから、うちのお母さんの出る幕はないよ」

そう教えてくれながら苦笑されていました。

お嬢さん、ナタリーさんがよく言う言葉が

“I enjoy my life!” 

その言葉の調子は、

「生きること、楽しんでるもんねー」

という感じです。

大きな学びをいただいた出会いでした。





































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