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庭戸を出でずして(Nature seldom hurries)

日々の出来事や思いつきを書き連ねています。訳文は基本的に管理人の拙訳。好みの選択は記事カテゴリーからどうぞ。

忍耐

2011-03-16 23:52:00 | 海と風
昨日は暖かい南西順風。塩屋の安定した南西風は格別なものがある。F君と二人、久々に海の感触を存分に味わった。 

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今日は冷たい北西風。少し遅めの3時頃から。西に傾きつつあるお日様がちょうど進行方向にあり、海面反射が目に入って眩しい。アウトへのレグでは大きく波立つ海面がよく見えないほどだ。こういうことも珍しい。時々、目を細め、かじかむ指先を口に含みながら、ほとんど忍耐の走りを1時間ほど・・・東北地方の海の冷たさはこんなものではない。

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和歌山と地震

2011-03-16 11:04:00 | 自然
9日から和歌山の西海岸を廻ってきた。およそ予想通り南紀の海は外洋の明るい光に輝き、有名な白浜は春休みの自由を楽しむ女学生たちの元気で溢れていた。千畳敷や三段崖を眺めた後、岬の先端に位置する南方熊楠(みなかたくまぐす)記念館を訪れた。この小さな施設の屋上からの大眺望はまことに見事なものだった。IMGP0051s1024pix100kb.jpg

熊楠が半生を送った田部市と和歌山市を結ぶ高速道を降りた頃に息子から電話が入った。とんでもない地震が起きたらしい。やがて県の海岸部にも大津波警報が出て、先ほどまで走ってきた高速道は通行止めになり、復路も予定していた徳島行きフェリーは運休になった。

仕方なくというべきか、これ幸いというべきか・・・帰路は大阪まで出て山陽道を走り、縁ある岡山で寄るべき場所に寄って、しまなみ海道を渡る・・・という10時間にも及ぶものになった。いっぺんに二つの旅をしたような気分だ。道中のテレビもラジオも全て地震報道で、まさに想像を絶する被害の情報が次々に入ってくる。山陽道では被災地支援に向かう消防車や救急車の一団にも出会った。IMGP0059s1024pix100kb.jpg

地震国に生きる人間の一人として思い感じることは多くある。「天災は忘れた頃にやって来る」と言ったのは文士的物理学者の寺田寅彦だが、今や地震は忘れる間もなくやって来る。この悲しみや苦しみは、決して遠くの他人事ではない。私もできる限りの支援と可能な限りの準備を少しは真剣に考えることにする。