神奈川県建築士会 建築環境部会 活動報告

建築環境部会の活動報告などを掲載します。

平成30年度「第十一回建築環境部会」報告

2019年02月22日 | 環境■温熱環境
平成30年度「第十一回建築環境部会」報告
日  時: 平成31年2月4日(月)13:30~16:00
場  所: 神奈川県建設会館3階  建築士会 会議室
部  会: 報告事項 
       議事1 「感境建築コンペ」について
            応募要領について  「人の住むうつわ」   
       議事2 「来年度の活動について」
            勉強会 「温熱計算と実建物の温度計測」

                          部会風景       参加者6名

                  感境建築 を目指して
            (ここちよいと 感じる建築の ものさし さがし)


『感境建築』という言葉は、建築環境部会の勉強会の会話の中でつくられた造語です。
心地よいと感じる境目を“ 環 ”ではなく『 感 』でとらえようという意図です。
 人間の快適性に影響を与える大きな要素は6つ(気温・湿度・気流・放射・着衣量・活動量)あります。
その他に空気の環境、光、音響、色彩、香り、臭い、振動や地盤の状況などがあります。
それらは、基本的に数値で表す事が可能ですが、人が感じる快適さ、不快感はひとそれぞれです。今後、2020年の省エネ基準義務化などでは、定量的な数値で示すことが求められています。
計算ソフトなどにより与えられた数値に納まるように書類を作成すれば良いのでしょうが、その導き出された数値で、本当に快適な建築環境が構築されているのか判断がしにくいのではないかと思います。
数値は指標の一つに過ぎないので、それぞれの環境に住む人々、作業する人々の体感という部分についても、新しい指標があるべきではないでしょうか。
今後地球環境、自然環境、地域環境の中で人の五感や感情を大切にして建築設計に携わって行きたいと考えています。
 人は感情の起伏を持っている生き物ですから、それまで快適と感じていた空間でも、視覚、嗅覚、聴覚、触覚、味覚、想覚・・・などの要因や刺激などから不快になる事があります。
このように今まで建築の分野ではあまり検討されているようで、されていないテーマなどを色々と取り上げてメンバーで勉強会を定期に実施し、建築感境のデザインコードの構築を模索しています。