県産材伐採現場の見学 県産材を使用した建設現場の見学
■県産材伐採現場と県産材寺院の見学 横浜支部 藤井 利時
赤、橙、黄色に光かがやく楓ふぶきの中、くねくねと曲りくねった登り坂を55人乗りの大型バスで一路
ヤビツ峠方面に向いました。途中の海抜700m付近 に有る桧の伐採場と伐採中の現場に到着。
伐採時運搬し易いように倒す方向を決めてチェンソーを入れいざ木が急加速で倒れるにつれ、最上
部のダークグリーン の葉の大きいかたまりとその下に有る対照的に細かい枯枝、枯葉が他の立木と
ぶつかり合って粉々となり傾の太陽の光できらきら輝きまるでダイヤモンドダスト のようであった。
秦野市森林組合技師の鈴木研太さんの説明で伐採は新月が一番良いとのことです。或る大学の研究で、
桧材は満月の時と比べて白蟻が付きにくい。又、秋田杉 のお椀では満月の伐採はかなりひびが入るが
新月ではほとんど入らないそうです。これはエネルギー源の澱粉に関係が有るようです。一般に生物は
満月にエネル ギーを放出する事が多い(サンゴやくさふぐの産卵等)。これをねらって虫が入って来るよ
うです。当日もほとんど新月でした。
伐採は50~60年の桧の胸高(きょうこう - 人の胸の高さ)径24cm位の木で長さ4mの5寸角、3mの4寸角
が採れ、径13cm以下の丸太は母屋材と呼ぶそうです。一軒20~30m3使用の場合丸太50 m3、150本位
必要とのことです。
見学後、富士山がきれいに見える展望台付近で楽しい昼食。次いで湯河原に有る吉祥院に行き工事中の
総桧ホールを見学。尖秀雄氏設計でホール1550㎡、 500床のチャリティ多目的ホール。県産材の桧をふん
だんに使っています。写真参照。木は朽ちれば自然に土に帰り非常に環境にやさしいので、これからも更に
使い、その可能性を益々追求して行きたいと思いました。