薄いブリキ戦車人丸

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日本はスゴいのか?

2020-07-15 19:43:32 | 日記
ネット上で自衛隊の練度やその装備品を「自衛隊スゴい」とか「日本スゴい」と称賛するYouTuberやネットユーザー(インフルエンサー)が多いが、果たして真相はどうなんだろうかと疑問に思うところがある。

YouTuberの投稿を見ると、仰々しいアニメ調の音楽に乗って、自衛隊の練度や装備品がいかに優秀であるかを伝える内容なのだが、インフルエンサー達の言うとおりそのまま額面どおりであれば国民のひとりとして枕を高くして眠れるものであるが、実はそうでない、単なる「創作」であれば、本当はどうなんだろうかと不安を抱かずにはいられない。

日本は1990年代から長期の経済不況に陥り、様々な厳しい状況から国力や国の現状に対して、自信を喪失してしまった人が多い。

なので、国防に対する国民の自信を取り戻し、やる気を出させる意味ではこういうインフルエンサーの活動は前向きに応援していきたいとは考えるのだが、問題は彼らの提供する情報がどこまで正しくて、真に称賛に値するかということだ。

彼らインフルエンサー以外の自衛隊関係に詳しい人達の意見をネットなどでつぶさに観察していくと、装備品は高価で性能も平均以下との評判に、自衛隊員の練度についても取り立てて高いという評価は聞かれない。

むしろ、「日本スゴい」のインフルエンサーに惑わされて、自衛隊の能力を過信していたり、逆にリベラルの立場から、軍備拡張を否定していたりする声があり、これらをたしなめるような投稿が多く見られる。

「現状をよく把握して、それをどう改善するか」というアプローチが自衛隊に求められるところだが、それはいかんせん地味で、ネット界隈のウケは今一つなので、こういった一般受けしそうな、時には現実離れした情報が創作され、広まってしまうのであろう。

こういった創作が一人歩きして、本来国の将来を憂慮してもらえそうな層が危機意識が希薄なまま右寄りな考え方に偏ってしまい、軍事に関しても「正常性バイアス」に陥ってしまい、自衛隊の装備品更新や近代化に、組織の改革に必要な人材の確保がおざなりになってしまうことが、憂慮されるところである。


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