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*音楽生活のススメ*

たくさんの人に、たくさんの良い音楽が届きますように。

中島美嘉 3rdALBUM「MUSIC」

2005-01-19 23:41:06 | 中島美嘉
中島美嘉 「MUSIC」
どこまでも進化しつづける中島美嘉。
あらゆるジャンルを超え、全ての音楽ファンに贈る待望の3rdアルバムが遂に完成!

「TRUE」、「LOVE」そして「MUSIC」。デビューから4年、真実と愛を歌い、アルバムは2作連続ミリオンヒットを記録し、アーティストとして確固たる地位を獲得した中島美嘉。そして待望の3枚目となる今作で歌うのは、その名も「音楽」。リスナーはもちろん、彼女自身さえも驚く新境地に次々と足を踏み入れている彼女の音楽は、常に進化することを前提に、型にはまることを嫌う。と同時に、常に深く広がりをもち、聴き手を選ばない。“中島美嘉”という誰もが知っているアイコンから、多くの人にこれらの良質でコアな音楽が発信されることによって生まれる効果は大きいだろう。ただ鳴り響き、身体を通過する音楽は必要ない。刺激と身体中を揺さぶる音楽。今存在するポップ・ミュージックの先にある未来を指し示す光。彼女はこのアルバムにそんな光り輝く音楽たちを収録したアルバムを完成させた。
昨年、全国ツアーで幕を開けた彼女の活躍は目覚しいものだった。シングルリリースだけでも、すでに全国ツアーでファンには披露していた疾走感溢れるJazz Soul「SEVEN」、アニメ「火の鳥」主題歌となったスケールの大きい彼女の真骨頂バラード「火の鳥」。企画とはいえ、確実に日本の音楽史に残る楽曲を聞かせてくれた葉加瀬太郎とのコラボレーション。古代から残る「朧月夜」に、今を生きる彼女が新たに書き下ろした作品があまりにも美しく呼び合い、融合し、弦楽器と彼女のエキゾチックで、浮遊感あふれる声がヴァイオリンと絡み合い、身体中が安堵と安らぎに包まれる感覚を覚えた。そしてこの1枚を全国区のアーティスト、中島美嘉がリリースすることで、一気にジャパニーズ・ポップスのレヴェルを大幅に上げてしまった「LEGEND」。無機質な電子音の中で生暖かく心に触れる彼女の声が、何処までもイマジネーションを掻きたて、彼女が紡いだ一言一言が立って突き刺さるレクイエムを生み出した。エレクトロニカ・ミュージックとアコースティックの二つの顔を持つこの曲の完成度は、驚くほど高い。そして同時収録されている「FAKE」では、彼女の湿度を帯びた声が身体中にまとわりつき、吐息や溜息は更に色づき、前作「LOVE」に収録された同系ジャズナンバー「Love Addict」より、確実に成長していることを感じさせた。ここまで来て、「次は何を聞かせてくれるのだろう」と完全に前のめりになっているリスナーは多かっただろう。しかし年を越して今年、アルバム直前に先行シングルとしてリリースされた「桜色舞うころ」で、その期待はいい意味で裏切られた。彼女はここで少し速度を落とし、もう一度しっかりと“バラードを歌う中島美嘉”と向き合っている。この曲を作曲した川江美奈子は“女性らしい”という表現が当てはまる新旗手のアーティストだ。女性の心に宿る一瞬の不安や、全てを包み込む母性を併せ持つ彼女の音楽は何処までもやさしく、あたたかい。聴き終えてから最後に心の奥をつつくことも忘れない。彼女の声も、この曲ばかりはクセを押さえ、すんなりと心に入り込み、ひらりと桜の花びらを落としてくれる。こうすることによって彼女の目指す音楽性や、表現力、歌唱力の確認を含め、アーティストとしての成長を改めてしっかりと再確認することができたのだ。
そしてそんな中完成した「MUSIC」。既発の曲7曲と新曲6曲を含む全13曲で構成されるこのアルバムにジャンルなんて括りは彼女には関係ない。バラードや、ポップスからジャズ、ソウル、はたまた歌謡曲からロックまで自由に駆け回り、一曲終わっては余韻を残し、まだ抜けられないうちに全く別の人格の彼女の顔を覗かせる。どんなジャンルの曲を歌っても、必ず彼女の存在感を強く、濃く感じさせるのは、その印象的で芯の通った憂いを帯びた声はもちろん、その曲に対して引き寄せる力が半端ないのだろう。彼女が手掛ける歌詞も、前作に比べ目を見張るほどに成長を遂げている。特に、「Carrot & Whip」では飾ることのない、本当に可愛らしい恋愛を表現し、共感を呼ぶ。更には「Fed Up」では小説的な物語を背景に、孤独感とどうしようもない絶望、そして身体中から求める愛を描くなど、まだまだ彼女は自分自身の可能性を模索している最中の様だ。彼女にとって、全てのジャンルの音楽が、彼女の身体中から溢れる「音楽」=「MUSIC」なのだろう。真実と愛を歌い、それでも満足することの出来ない歌姫は、自分自身の音楽を手にするために歌い続ける――。多くのアーティストが自分の形を完成させ、守りに回る中、アルバムを3枚創り上げても、まだまだ先の未開の光を感じられるアーティストはそうはいない。そしてこれからも彼女は止まることなく果敢に音楽に挑戦していくのだろう。半年前でもこんな1枚は出来なかっただろうし、半年後でもこのアルバムは違うものになっていたと思う。常に走り続ける音楽への野心が剥き出しの彼女の“今”を完全に閉じ込めた貴重で素晴らしいアルバムがここに完成した。
さぁ、まだまだ3枚目。これから彼女は何処へいくのだろう。喜んでその先を見守りたい。

全曲紹介(収録順が未決定なため、順不同です。)
桜色舞うころ
四季が過ぎ行く情景を素晴らしい表現で描いた、ピアノと優しく響き渡る声がそっと花びらのように心に落ちる名曲。ただ一人、愛する人を隣に感じながらも「ひとところにはとどまれないと」。そう、気持ちが変わりゆく生き物だということを心に言い聞かせながら、愛する主人公を彼女が美しく歌い上げる。枯れて、散ることを知っているからこそ、桜はあんなにも綺麗に咲くのかもしれない。

朧月夜~祈り~
2人のアーティストによって新たに生まれ変わった朧月夜は、葉加瀬太郎のヴァイオリンが下層から響き渡り、神秘的な曲に更に彩をあたえる。琴とアコースティックギター、そして彼女の声が絡み合ったとき覚える浮遊感はなににも代え難い。世代を超えて愛される楽曲とはこういった曲のことをいうのだろう。

火の鳥
手塚治虫原作のアニメ「火の鳥」の主題歌となったこの曲。孤独を肌で感じながら震える人たちを優しく、温かく包み込むような彼女の声が印象的なバラード。永遠の愛とは何かを切々と訴えかける一曲。

蜘蛛の糸
彼女自身が作詞による、緊張感、切迫感が滲み出る一曲。まるで地を這うような声が更に情感を漂わせ、もっと深い意味があるのではないかと想像させる。確かな力を求め続け、ずっと蜘蛛の糸を捜し続ける彼女の姿が、なにかに追われるように次々と違うジャンルに挑戦し続ける今の彼女と重なる。

ROCKING’ HORSE
今までは見ることのできなかった中島美嘉が感じとれる楽曲。元ピチカート・ファイヴの小西康陽編曲によるこの曲は、ホーンと鍵盤が弾ける80年代を彷彿とさせる歌謡曲だ。思いっきり踊りながら歌う彼女の姿が想像できる。いきなり聞こえる彼女の笑い声に驚く。

Carrot & Whip
明治「Flan」CMソングにもなった五島良子による可愛らしいラヴァーズロックだ。気持ちを確かめるためにちょっとしたいたずらをし、でも不安になっては甘えて訂正する彼女自身が作詞した可愛らしい女の子の恋心に胸キュン必至。ゆるく流れるスカに乗り、愛らしい日常が描かれた一曲。

Shadows of you
美しいピアノの旋律が響き渡り、彼女の声が重なる。そして多くの音たちがヴェールとなり優しく包み込む美しいミディアムバラードだ。でも、かさなる歌詞は切なくも淡い意味深なストーリー。聴き終えて涙が流れてしまうのは、胸を突き刺したまま終わってしまうから。

LEGEND
サウンド面では、前述の通りだが、詞は彼女が亡くなった友人に捧げたというレクイエム。受け止めたくない現実と、でも確実に存在しない事実。身体中から願うように、搾り出す歌声が切なく響く。

ヘムロック
彼女自身の作詞による真っ直ぐなラブソング。ゆるぎない想いを素直に「どうやら僕はもう君がいなきゃだめらしい」と歌う姿に心が洗われる。笑顔で歌う姿が浮かぶ、Happyな一曲だ。

SEVEN
カネボウ化粧品「KATE」のCMソングともなった疾走感溢れるジャズ・ロックナンバー。妖艶な声と、アダルトなサウンドが融合し、何処までも果ての無い「愛」にはまっていく姿を歌う。ダメだと気づいていてもはまってしまう現実に「時を止めて!」と叫ぶ彼女の声が身体中を走り抜ける。

FAKE
彼女の声にはしっとりとしたジャズナンバーが本当に良く似合う。声だけでなく、溜息や吐息にさえ想いは溢れ、ホーンとピアノ、そして彼女の声が絡み合った瞬間身体中に鳥肌がたつ。表現力、色気は更に増し、圧倒的な歌唱力でこの難しい楽曲さえも歌いこなしてしまう彼女に脱帽する。確実に成長を感じられる1曲。

Fed Up
自分の生きている意味を見出せずに、絶望を背負いながら生きていている主人公が求める「愛」を描く、聞き終えた後にどうしようもない虚無感が広がる一曲。なんだかもの凄く、この一曲には含みがあるように感じて仕方ない。誰にでも感じることのある疎外感、孤独感、そしてそこからでも何かを守ろうとする力。美しいバイオリンの旋律が響き渡るプロローグから焦燥感漂うロックチューンに繋ぐ一曲。

ひとり
一番最後に出来上がったこの曲は、シンプルなピアノとストリングスで作りあげられた何処までもひろがる、美しいバラード。シンプルだからこそ彼女の声が立ち、隅々まで歌が届く。離れ離れになってしまった最愛の人を忘れることが出来ず、悔やんでも悔やみきれない、「もし、こうだったら」「あのとき、こうしていたら」という想いははかなく溶けてなくなってしまう。“ひとり”になって思うことはもう一人のことだけ。隣にいる奇跡の存在を大切に、という彼女のメッセージが強く、濃く詰まっている。





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またまた中島美嘉ニューシングル発売決定!「LEGEND」

2004-09-17 02:31:03 | 中島美嘉
 常に、進化し、深化し続ける中島美嘉。まるで音楽に取り憑かれたかのように次々に新しいフィールドへと足を踏み入れる姿は、他に類を見ない。そして、彼女がリリースする程に、ジャパニーズポップスのレベルを上げていることに、彼女自身はまだ気づいていないだろう。
 2001年11月。肌寒くなり、するりと風が袖口を通り抜けるころに、まるで降って来たかのように突然現れた中島美嘉。ドラマの主役と、その主題歌という大抜擢に、全くひるむことない圧倒的な存在感と、夢を歌った壮大なバラードの詩世界とドラマがクロスオーバーし、その歌の世界に引き寄せ、巻き込む湿度を帯びた歌声で、聴き手の心を一瞬にして掴んだのだ。結果、デビューシングル「STARS」はオリコン初登場3位と、新人ながら異例なヒット、その後60万枚のセールスを記録した。それからというもの、この歌姫は3年間、ここまで音楽ファンを虜にし、アルバムをリリースすればロングセラーを記録し、一般層にまでを熱くさせるアーティストに成長した。しかし、そのアルバムの内容は決してポピュラーなものではなく、常に新しいサウンドと、ジャンルを軽く飛び越え、どちらかというとコアな創りにさえなっているにもかかわらず、ファーストアルバム『TRUE』は3週間待たずにミリオンヒット、セカンド『LOVE』は160万枚の大ヒットを飛ばしたのだ。
彼女のことをただのアイドル視している人もいれば、日本の音楽の重要人物と捕らえている人もいるだろう。彼女のように映画やドラマ、CMにも出演し、これだけのスパンで曲をリリースしていれば、音楽は飾りのように見えてしまうこともあるかもしれないが、彼女の曲、全てにきちんと耳を傾けてほしい。ここまで、ジャンルレスな曲たちをまるで波に戯れるかのように歌いこなすアーティストはほかにはいない。彼女のリリースする曲たちには、大沢伸一や、富田恵一など全て今の音楽業界には欠かせないアーティスト達が曲を提供、編曲に参加している。彼女が多くのアーティストに愛され、コラボレーションを重ねるにつれ、彼女は常に成長し、進化し続けているのだ。時にはクラブライクでジャジーな曲を操り、またある時には降り積もる雪のようにはかなく歌い、あるときにはソウル、ポップスも聴かせてくれる。そして、彼女の真骨頂、バラードでは、聴き手に涙を流させるほどの実力もかねそろえている。決して適当にジャンルレスにやっているわけではない。適当にこんなことはできない。彼女の温度を帯びた声の力が全ての曲に一つの大きな芯を持たせ、統一感を出しているからこそ、「中島美嘉」というアーティストが、これだけコア層から一般層まで支持されるのだろう。
 先日、日本屈指のヴァイオリニスト、葉加瀬太郎とのコラボレーションアルバムがリリースされる際に、私は本誌でこう書いた。「何処までも広がる葉加瀬太郎のメロディーに、ヴァイオリンと琴、アコーステックギターという弦楽器が創りあげる音の波が、ゆっくりと寄せては返す、グルーヴが体中をゆっくりと充満し、そこに紡がれる彼女自身の詩と声が、暖かく、優しく降りかかる。」そのときの感覚は、いまもこの曲を聴けば思い出すことができる。その声と、ヴァイオリンに包まれたときのあの感覚は、なかなか感じることができない。そのコラボレーションでも、歌に表現力が更に増し、彼女は確実に成長した。
 そして、この曲「LEGEND」がリリースされる。この曲はだいぶ前からSONY「MD Walkman」のCMですでにオンエアされており、耳にした人は多いと思う。しかも、この楽曲はすでに「着うた」で先行配信されている。その際に、配信開始後6時間で5000超、サーバーが一時パンクするなど記録的ダウンロード数をたたき出したお墨付きの楽曲なのだ。これだけ話題を呼びながら、満を持してリリースされるこの曲、実は2パターン収録されている。1曲目のCMソングでオンエアされていたバージョンは彼女の楽曲『FIND THE WEY』などの楽曲提供、アレンジをしているCOLDFEET。無機質な電子音のなかで響く彼女の声が生温く直に心に触れ、何処までもイマジネーションを掻き立てるエレクトロニカ・ミュージックに仕上がっている。鋭利な曲の先端に、優しくヴェールをかけるかのように彼女の声が包み込み、空中に浮いているような錯覚を覚える。ドラムンベースが心地よく響く未来的な一曲だ。そして対極な富田恵一のアレンジで収録される2曲目は、(ちなみに富田恵一は「STARS」「WILL」等を手がけている。)曲が持つ柔らかさ、暖かさを前に出したオーガニックなバラード解釈をしたバージョンを収録。全く違った印象の名曲が生まれた。
 そしてこの2つの顔を持った曲の鍵となるのは彼女が紡いだ歌詞。彼女が亡くなった友人に捧げたこの詩は、彼女の辛い心情と、でも現実を受け止めて“人魚”となった友人へ「涙枯らして歌うよ 報われるように 報われるように」と歌う、彼女が全身から搾り取るように、身体中から願いながら歌うこの曲ほど、切なく、強い。無機質な1曲目では、冷静に、かつ情熱的に聴こえ、暖かく包み込む2曲目ではなにかにすがるかのように聴こえる違いも、面白い。これが曲の持つ力だろう。
 そしてKanebo「KATE」CMソングとなっている3曲目、「FAKE」は、彼女の本領発揮といったところだろう。「Love addict」から1年半、決して長くない期間で、彼女が歌う「ジャズ・ブルース」は一層に進化した。声の揺れは心を揺さぶり、いたずらに駆け回るような少女のような印象を受けた「Love addict」からぐっと成長し大人になり、表現力も色気も更に増し、決して腕をつかむだけでは手に入れられない、すぐにでも腕からすり抜けてしまいそうな“女”を感じる歌を聴くことができる。吐息や、溜息にまで滲み出た感情に、背筋に流れるドクドクとした感覚を覚え、彼女のフェイクは身体中に流れ込む。ピアノとホーンが絡み、彼女の声も一緒になったとき、決して“J-POP”などという括りには到底入れることのできない範囲に達してしまっているのだ。これには、本当に嬉しいし、素晴らしい。
 そしてMeiji「RICH Fran」のCMソングとなっている4曲目、「Carrot&Whip」では、これまでの曲とはまた違った一面を聴くことができる。本当に彼女の引き出しの多さには驚かされる。この曲は五島良子作曲による、ラヴァーズロック。優しく、穏やかに流れるスカに、中島美嘉自身が可愛らしい恋心を描いた楽曲。彼女の笑顔が目に浮かび、ちょこっとわがままな様子の彼女が愛くるしく感じる。恋をする全ての女の子なら、一度は経験のある、裏腹な言葉をついては訂正し、逃げては追いかけて抱きしめてほしいとねだる姿に胸キュン必至の一曲。恋する女の子すこし強がり。彼女も例外なく、でも甘えたがりな一面がついつい詞にでた、彼女を近くに感じ、共感できる1曲になっている。
 そのほかに、1曲目のバックトラックが収録されるため、計5曲が1枚に詰まっている。このシングルを聞き終えた後の充実感は、1枚のアルバムを聞き終えたときと変わらない程感じることができる。これだけの曲たちを一枚に詰め込み、今後のプレッシャーを感じないのかと思うが、彼女にはそんなことは一ミリも感じていないだろう。屈託のない表情で「このタイミングでバラードではなく、この曲「LEGEND」を出せるのは、美嘉としては“バンザイ”って感じ(笑)」(資料より抜粋)と語る彼女には、無限大の可能性が眠っている。全てのジャンルの曲を歌いこなすだけでは無く、彼女の書く詞も、曲が増えるごとに含みを持ち、ストーリー性がしっかりとした、十分に詩だけでも感動できるほど成長を遂げている。特に今回の「LEGEND」では、歌詞だけを先に読んでから聴くことをオススメする。更に曲に深みが増し、感動も倍になるだろう。
 売れる、売れたいではなく、「新しい自分を魅せたい」と発言する21世紀の歌姫は、まだまだ進化途中なのである。今、アジアでも大ヒットしているセカンドアルバム「LOVE」。この声、この歌たちは国境を軽々と越えて、多くの人に届いてほしいと願ってやまない。
 これだけ書いてお分かりだろうが、私は相当彼女にノックアウトされている。またまた大好きになってしまった。胸がドキドキする。これからもずっと、果敢に挑戦し続けるアーティストであってもらいたい。まだまだ中島美嘉中毒から、抜け出せそうも無い。







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中島美嘉 コラボレーションアルバム大傑作!レビューは提供したもの。

2004-08-20 01:45:25 | 中島美嘉
 彼女は、歌う曲すべてに魔法をかける“声”を持っている類稀なアーティストだ。彼女が世に放ち、絶大な支持を受けている曲たちは、詞は彼女が紡ぐことはあっても、決して彼女が創っているわけではない。その作曲陣はあまりにもジャンルレスであり、個性が強すぎるアーティストばかりだ。しかし、彼女の声が、その曲達に降りかかった瞬間に、すべてを包み、彼女の歌となり、生まれ変わる。ジャズも、ソウルもポップスも、壮大なバラードも。その少し湿度を帯びた声と、身体中から絞り出すように、願うように歌う彼女の姿が、いつまでも目に焼きつき、脳裏から離れず、心を奪われる瞬間を覚える。だからこそ、音楽ファンだけでなく、日本中、いや、アジア中の多くの人が彼女の音楽を求めるのだろう。それだけの歌唱力、表現力、そして魔法の声を持つ彼女が今回はヒーリングミュージックの奇才、葉加瀬太郎とともに、最高のコラボレーションを聴かせてくれる。
「爽健美茶」CFソングとして、すでにオンエアーされていた1曲目収録曲の「朧月夜~祈り」は、日本に歌い継がれてきた古典的代表曲を中島美嘉と葉加瀬太郎が新たに書き下ろした作品とが、あまりにも美しく呼び合い、融合した1曲に仕上がっている。鮮やかな自然の夕暮れの風景に、月が光を放ち、夜が降りてくる瞬間を歌った「朧月夜」。
 そのインスピレーションを受けて作られた何処までも広がる葉加瀬太郎のメロディーに、ヴァイオリンと琴、アコーステックギターという弦楽器が創りあげる音の波が、ゆっくりと寄せては返す、グルーヴが体中をゆっくりと充満し、そこに紡がれる彼女自身の詩が、暖かく、優しく降りかかる。 3曲目に収録される「月の砂漠」でも、原曲は王子様とお姫様が砂漠を旅する物語だが、一聴するだけではこの曲が幸せな曲とは感じ取れない。ヴァイオリンが下層から響きわたり、彼女の憂いを帯びた声が重なり、さらにこの旅する果てに「何か」を感じさせる。そしてこの曲は、多くの意味を含み持った名曲として、2人の手により、見事に生まれ変わった。
 2曲目に収録される、彼女自身が作詞、葉加瀬太郎が作曲したオリジナル曲「沙羅」では、エキゾチックなメロディーに、彼女のメッセージが色濃く反映される歌詞が考えさせられる。「まだ この世界を信じて」。彼女が歌う「愛」は、時に鋭く、そして深い。
 そして、この1枚には21世紀ずっと歌い継がれるであろう大名曲「雪の華」のサイレントヴァージョンが収録される。幸せな愛の瞬間を歌ったこの曲を、ヴァイオリンがさらに情景を豊かにし、魔法の声はまた際立ち、しんしんと降り積もる雪を、月明かりが優しく照らすように、優しく、そっと心に光を与えてくれる。聴き終えて思わず出る溜息は、他のものには代えられない。
このアルバムは、インストを含め、7曲で構成される。すべての曲一つ一つに物語りは存在し、すべて最高の光を放っている。最高のアーティストが一緒に曲を作り出し、1+1=2ではなく、1+1=無限大ということを感じさせてくれた素晴らしいアルバムがここに完成した。“癒し”という言葉では収まりきれない、歌に包まれる瞬間を是非味わってほしい。聴き終えても、なかなかその音の空間から抜けられない、あの瞬間を。

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