とても久しぶりに、この帯を出してみました。

大高美由紀さんの、吉野格子。
合わせた着物は、遠州椿が織りだされたなす紺の結城。
前はこんな感じ。

後ろはこんな感じ。

しばし帯をながめ、(枯れてきたなあ)と思います。
もちろん、悪い意味ではありません。
こちらは2012年当時の写真。

撮った条件が違うので、わかりにくいと思いますが
このころと比べると発色加減がかなり抑えられ、
渋い感じに。
そして手触りも…柔らかい!
ちなみにこの帯は、2009年にいただいたようです。
もう15年、経つんだ……。


じ、自覚が無い。
でも帯は容赦なく、時の流れを見せつけてくる。

平日の表参道ヒルズ。年が明けてまだそう経っていないのに
閑散としていて。
取材先の女性医師に挨拶したら、
ひとめ見るなり「あっ、以前お会いしましたよね、あのときもお着物で」。
以前といっても、もう10年近く経っていると思うけれど
着物が記憶の“つなぎ役”になってくれました。
こういうことがあると、年を重ねるのも悪くないなと思います。