神奈川絵美の「えみごのみ」

赤坂の思い出ちらり

この日は取材で赤坂へ。
夕立の予報があったので、綿のきものに袖を通す。


帯は首里花織の八寸。
抑えめの色柄が、仕事の場にもマッチ。


赤坂は、ここ何年もきていなかった。
仕事でもプライベートでも。
乃木坂や六本木は多いのだけど…。

一ツ木通りの近く、老舗の和菓子やさんの前を通って。
このあたりはTBSも駅ビルも新しくなり
昼間の顔は
昔よりもなお、若々しくてオシャレな印象に。


…夜の顔はどうなのだろうか。


もう20年以上も前、19~20歳のころ、
サパークラブのような店-バーよりは大きく、レストランよりは小さい-で
ピアノ弾きのバイトをしたことがある。
接客はなかったものの、未成年がそんな場所で働いて
よかったのかどうか、わからないのだけど、
まあ、そういうことにはまだおおらかだった時代だ。

そこで私は、何とも面白い、というか、
その時代ならではの体験をしたのだが、
書き始めると長くなるので、それはまた別の機会に…。


あの頃、ピアノ越しに見ていた華やかな大人たちは
今、どうしているのだろう。
昼間の赤坂はつんとすましていて、
私は私で、取材の資料を抱え、足早に。
でもふっと、あの頃私によくしてくれた
髪を高く結い上げ艶やかな香色に百合の花の
訪問着を纏ったクラブのママの姿を思い出したら、
20年以上経った今、
赤坂を着物で歩いている自分が少し可笑しくなって、
一瞬、この街と目が合ったような気がした。

コメント一覧

神奈川絵美
Miwakoさんへ☆
こんにちは うわぁそうだったんですか。宝飾店こそ、いろんな男女のドラマがありそう…。
私がピアノを弾いていたクラブは、オーナーが赤坂でその当時かなり幅をきかせていた料亭の元若女将だったので、そこの女性たち(芸者さんではないと思います)がお客さんを連れてたくさんいらしていました。
私もいろいろ、勉強になったような…。
Miwako
奇遇です!
私も学生時代、赤坂でバイトしてました。昼間の仕事でしたが、ある意味水商売(当時赤坂に本社があった商社の直営宝飾店)で、バブル絶世期、大人の色んな人間模様を垣間見れて、いい社会勉強になったのを覚えています。

当時、私が目にした着物姿は、人力車に乗った芸者さんくらいでしたが、夜の世界に入り込めば、沢山いらっしゃったのでしょうか。
神奈川絵美
ちぃさんへ♪
こんにちは 赤坂、バー、着物…とくると確かにドラマっぽいのですが、その実態は…! 改めて書くことにしますね。

>着物を着ているなんて特別な世界の方
そうなんですよねー。当時私よりちょっとだけ上の、22~3歳位の若い女性も、そういう世界の方だとすごくキレイで、洗練されていて、大人に見えたものでした。まあ見えないところではいろいろあるのでしょうけれどね…。
ちぃ
ドラマのようなお話
http://blog.goo.ne.jp/mokomoko0505/
濃い藍に白く浮かぶ模様と帯が涼しげで、派手ではないのにとても強い印象を受けます。
素適ですね~

絵美さんのお話は、私にしてみればドラマのよなカッコいい世界。
憧れの東京、想像が膨らみます。
その頃、着物を着ているなんて特別な世界の方ですもんね。それが日常とまではいかなくても、ここまで頻繁に着物を着る日がくるなんて思いもしませんでしたね。笑
神奈川絵美
衣舞の袖さま★
こんにちは 先日訪れた久しぶりの赤坂は、いかにも仕事のできそう+ちょい業界っぽさの入った若者が多かったです。バブルの頃と比べると、派手でチャラチャラした人はいなかったような

首里花織、このアイスグレーが今っぽくていいのかも知れませんね
衣舞の袖
きりりっ!
http://plaza.rakuten.co.jp/tagasode/
絵美 さま

こんにちは。
きりりっとした印象の着姿がとってもステキ!
また淡い色合いの首里花織が程好い優しさを加えていて、お仕事シーンにぴったりですね。

ちょっぴりけだるい感じのある昼の顔の赤坂(今は違うのかな?)に、爽やかな風が通り過ぎた様でしょう・・・ね。

神奈川絵美
菊子さんへ☆
こんにちは いやー一般的に期待されるような出来事ではないんです。どちらかというとコメディみたいな展開に…
ピアノも全然、上手くないんです…。
また改めて書くことにしますね。

この帯締め、細いのですが丸組なんです。なので帯どめは使わず、結び目を1つ先につくっておいてから締めています。
菊子
ピアノが堪能なんて素敵!
その時代ならではの体験とは
いったいどんな?
あはは、おばさんは興味しんしんですよ^^
着物と帯の色が爽やかで
今の季節にばっちりですね。
細い帯締めですね。
帯留使っていますか?
神奈川絵美
Medalogさんへ♪
こんにちは 私も赤坂はピアノを弾きに行く以外、遊ぶ場所なんて感覚はなかったなあ…。たまにクラブのママに連れられて、誰かのパーティに潜り込んだり(笑)していましたが、周囲と話もせず食べてばっかりで叱られました

>あのときの自分に「20年後、あなたも
本当に! あの頃はまさかこのようになるとは(笑)想像もしていませんでした。
Medalog
若い頃、赤坂は銀座とも六本木とも違う「大人の街」という印象で、ほとんど縁がありませんでした。たった一度、赤プリの「TOP OF AKASAKA」でカクテルを飲んだのが嬉しくて仕方がなかったのを覚えています。バブルですねえ(笑)

その赤坂で10代からピアノを弾いていらしたなんて、絵美さんすごい!その時の体験談も、ぜひお聞かせ下さいね。

>20年以上経った今、
>赤坂を着物で歩いている自分が少し可笑しくなって
あのときの自分に「20年後、あなたも着物を着て赤坂を歩くようになるのよ」なんて教えてあげたいですよね。
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