夕立の予報があったので、綿のきものに袖を通す。
帯は首里花織の八寸。
抑えめの色柄が、仕事の場にもマッチ。
赤坂は、ここ何年もきていなかった。
仕事でもプライベートでも。
乃木坂や六本木は多いのだけど…。
一ツ木通りの近く、老舗の和菓子やさんの前を通って。
このあたりはTBSも駅ビルも新しくなり
昼間の顔は
昔よりもなお、若々しくてオシャレな印象に。
…夜の顔はどうなのだろうか。
もう20年以上も前、19~20歳のころ、
サパークラブのような店-バーよりは大きく、レストランよりは小さい-で
ピアノ弾きのバイトをしたことがある。
接客はなかったものの、未成年がそんな場所で働いて
よかったのかどうか、わからないのだけど、
まあ、そういうことにはまだおおらかだった時代だ。
そこで私は、何とも面白い、というか、
その時代ならではの体験をしたのだが、
書き始めると長くなるので、それはまた別の機会に…。
あの頃、ピアノ越しに見ていた華やかな大人たちは
今、どうしているのだろう。
昼間の赤坂はつんとすましていて、
私は私で、取材の資料を抱え、足早に。
でもふっと、あの頃私によくしてくれた
髪を高く結い上げ艶やかな香色に百合の花の
訪問着を纏ったクラブのママの姿を思い出したら、
20年以上経った今、
赤坂を着物で歩いている自分が少し可笑しくなって、
一瞬、この街と目が合ったような気がした。
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