とたんに柔らかな潮の香りが海風とともに
鼻をくすぐった。
着物でクルーズ、というのは、
私にとって、憧れの一つだ。
着物を着始める前、平岩弓枝さんの『幸福の船』という小説を読み
世界の海を渡るクルーズ船を舞台にした、登場人物たちの優雅な装いや
ふるまいに、心を躍らせたものだ。
そんな私に、チャンスがやってきた。
といっても今回は2時間強、横浜港周辺をぐるりとする
小さな小さなコースだけど…。
今回は、着物、帯ともに
単の時期も薄物の時期もOKというおりこうさん。
秦荘紬に、澤田麻衣子さんの紅型帯を合わせて。
帯揚げは、うちわ柄の絽縮緬。
この装いなら、半衿も絽にすればよかったなあ…。
港に着けば、ちょうど黄昏。
横浜開港祭とのことで、平日にも関わらず大勢の人で賑わっていた。
浴衣姿の若者もちらほらと。
写真右の後方に写っているのが、この日のクルーズ船。
山本きもの工房の貸し切りだ。
参加者は60名ほど。
和裁の生徒さんが多かったが、私のようにお仕立てを頼んでいる人や
古くから工房を知っているという人たちもたくさん。
私はふらっと一人で参加したが、すぐにみなさんと打ち解けて
楽しくおしゃべり。
ベイサイドが深いインクのような海に浮かんでいる。
私のデジカメと技術では、これが限度。
花火は写せなかったので…。
何と「開港祭」というタイトルのフリー写真が見つかったので
イメージとして…こんな感じです(横浜ではないかも知れませんが)。
船上から見る花火は、まさに「球体」。
闇から手前に迫ってくるような光の軌跡に、歓声が上がる。
何しろ私、考えてみればここ1週間ほど、
1日何時間もPCに向かい、自分の周囲30cmほどしか見ていない
生活を送っていた。
久々に、広々とした空間の中、近くに遠くに美しい夜景を眺め、
一足早い夏の風物詩に、リフレッシュ。
これで、本格的な夏がくるまで、もうひとがんばりできそうだ。
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