観劇前のランチは、グランドアーク半蔵門で。

私は鰆の味噌漬け定食をいただきました。

その後、時間があったので向かいの喫茶「おかめ」にて

桜のおはぎも……! “メインイベント”を前に、お腹いっぱい!
この日はバレンタインだったので

ご一緒したKKさんとチョコ交換会。
リンドール美味しかった~特に新作(かな)のアーモンドクリーム。
国立劇場前の庭には、梅がちらほら

蝋梅、好きなんですよね。
座席についたら

私は遠目に舞台を床まで一望できる二等席がお気に入りなのですが
(人形をアップで観たいときには、オペラグラス使用)
なんとこの日は、すぐ前の一等席が二列分、ガラアキで
何と見通しの良かったこと。
コロナの影響で、売れなかったのかなあと複雑な気持ちではありましたが。。。
さて、演目の方は……。
「主は消ゆれど名は朽ちぬ、 忠臣義女の道広く」
こちらは大詰め「奥庭の段」の、最後の文句で
私が好きな一節。
お局 岩藤の、お家乗っ取りの企てを知ってしまった中老の尾上は
その岩藤から執拗ないじめを受けます。

有名な「草履打ち」。砂まみれの草履で頭をたたかれる尾上。
……なのですが、思ったよりもあっさりしていて、
岩藤って

これはのちに仇をうつ、尾上の召使 お初とのシーンなのですが
この通り、いかにもいかつく意地悪な顔つきで、
今回も、登場早々、思わず笑ってしまったほどだったのですが
KKさんとも話していたのですが、どうも底意地の悪さが感じられず……
お初を遣った勘十郎さんはさすがで

こちらは主人 尾上の肩をもむ、ほのぼのシーンなのですが
尾上が自害した後の、岩藤に対する怒りがめらめらと燃え上がる様子、
従順な召使から仇討ちに燃える元武家の女への豹変ぶりがすごかったです。
人形なのに、人(?)が180度変わったよう…!
それを義太夫節で表現したのが、織太夫さんと藤蔵さん。
特に藤蔵さんの三味線は相変わらずのロック節で、
途中、弦をぶちっと切り、本番中に張り替えたりして。大熱演でした。
一方で、女同士の斬り合いが見せ場の奥庭の段では
お若い太夫さんらが岩藤、お初を語ったのですが
なんかこう、双方 執念深さのようなものが感じられず、ちょっと残念でした。
岩藤はお家乗っ取りを企むくらいですから、
もっと生への執着があってもいいと思うし
お初も、若くて元気だから岩藤に勝った、ということでは決してなく
慕っていた尾上を殺された恨みで、大物 岩藤を呪い殺すくらいの
おどろおどろしさが感じられても良かったような……。
まあ、素人の感想なので、この演目そのものがそういうテイストで
書かれたものではないのなら、見当違いですが……。
というわけで、帰りの道すがらKKさんと


なーんて、話していましたが
こんなご時世、無事に上演されただけでも、文楽ファンとしては
ありがたいものです。