形見の反物(右端を除く)をずっと持っていましたが

もう仕立てることはないだろうな、と思い
最初は、古着を途上国の支援に活かす団体への
寄付を考えていましたが、どうも反物は対象外みたいで
次に、値段がつかなくていいから、古着買取の店に
ただでひきとってもらえればとネットで探してはみたものの
事前の身分証明書登録とか、手続きがちょっと面倒だなと
思い始め
そうこうしているうち
岩手・三陸の方で、震災復興の一環で織物をつくり販売している
プロジェクトが、反物の寄付を募っていることを偶然知り
そこに、寄付しようとメールしてみました。
↓
「織り織りのうたプロジェクト」
要らなくなった布を裂いて繊維状にし、
マットなどを受注生産していたようなのですが……
数日後、主催者の方からていねいな返信をいただき、
「実は今年いっぱいで閉じる予定なんです」
理由は、織り手さんの高齢化。
全員が80歳を超えていて、注文に応じるのがだんだん難しく
なってきたのだそう。
でも、織り手さんは織るのがいやになったわけではなく
「これからも織り手さんのやりがい、趣味として
織ること自体は続けていくので、良ければお送りください」と……。
誰かの喜びにつながるのなら、私も喜んで!と
お送りすることにしました。
祖母には、私が着てあげられなくてごめんね、と
心の中で謝りつつ…でも
三陸の方で、生まれ変わって、誰かの役に立つなら
祖母も、反物を選んできてくれた父も、喜ぶのではないかな。