植物を育てています

盆栽の手入れをしながら感じたことをお話ししようと思います

大宮盆栽美術館めぐりと梅の寄せ植えワークショップ 2ー1

2023-12-14 22:24:07 | Weblog
大宮盆栽美術館連携事業
大宮盆栽美術館めぐりと梅の寄せ植えワークショップ

去る 11/27(月)、12/4(月)   1回目は13:30~15:00 2回目は13:30~16:00

一回目はさいたま市大宮盆栽美術館 見学。二回目はプラザノース 講座室にて 梅の寄せ植え ワークショップを行いました。

なお、画像には人物が特定できないようぼかしを入れていますが、こういう分野は得意ではなく多少お見苦しいかもしれませんが、お許しください。

ご参加の皆様、削除依頼は連絡いただければ、早めに対応いたします。




11月27日 月曜日 一回目 大宮盆栽美術館めぐり 



美術館に入ってすぐのところを飾っていたのは 

樹種 鎌柄(カマツカ)  バラ科  推定樹齢 60年




木が丈夫なところから鎌の柄に使われたことから この名前が付いたといわれております。

5月中旬 白い花が咲き 秋には赤い実がなります。

推定樹齢とは おおよその木の樹齢となります。

このカマツカは ほぼ実生(種から発芽した植物)より間もなくから人が盆栽として育ててきたものと思われます。
樹形(盆栽の形の定義) は 半懸崖 と言う樹形となります。 懸崖 は鉢の下部分より大きくさらに下にまで枝が伸びたものをいいます。

通常カマツカは多くの幹があとからあとから出てくるので、このように一本の幹だけで育てるためには、あとから出てくる幹を(ヤゴ芽と言います)常に取り除かなければなりません。 

また、花が咲いて実がなる種類の盆栽は 初夏から秋になるまでの間 非常に水の乾きが早く 水が間に合わないと簡単に実を落としてしまいます。

植え替えも2年に一度、あけたとしても3年一度の植え替えも必要です。

おそらく、この夏 盆栽美術館では真夏は一日3回は水やりをしていたことと見受けられます。

鉢 海鼠古鏡型(ナマココキョウガタ)

   海鼠は鉢の色 古鏡型は鉢の形を意味します。この鉢の場合、数十年前の中国製と思われます。


美術館内は撮影禁止のため画像がありません。

館内の盆栽画像をご覧になりたい方は フェイスブックの「さいたま市盆栽美術館」を探してみてください。
少しさかのぼると、この時の画像も、「日暮し」も見ることが出来ます。

たまたまこの日は 床の間に 五葉松 「日暮し」が 飾ってありましたね。

画像は私からは公開できませんが、

五葉松 銘「日暮し」 推定樹齢450年 

戦前に石油で財を成した新潟の盆栽大家・中野忠太郎旧蔵。日が暮れるまで見ていても見飽きないことから、「日暮し」と名付けられた。また、表裏なく飾ることのできる樹形は、「名樹に表裏なし」の名言を生んだ。


昭和7年だか、9年の「農業世界」(?だったと思います) 5色か7色の印刷によるカラーページ(?)にも掲載されいたのを思い出されます。(当然、まだ私も、生まれていませんが) その時の記載からでしょうか?↑↑上の文章前半の記載が。

戦後 蔵者がかわり、前松竹園園主 故小出信吉さんが手入れを行っていた時代、蔓青園三代目加藤三郎に 「日暮し」の子供の幹を、(以前はもっと親幹に寄っていた) 「親から離したい。」といったのを聞いて、三郎は「無理しない方が良い。」と話したと生前話していました。

あえて危険を冒してまで 小出信吉さんは 今の姿に変えたようです。 私は直接は聞いていないのですが、「誰かが銘木を作らねば、どうして銘盆栽ができるのか?」 みたいなことを話されていたと 聞いております。 そのころから 正面を真反対から見たりするようになったようです。


五葉松「日暮し」の画像は フェイスブック   さいたま市大宮盆栽美術館 でも紹介されています。探してみてください。


たまたま皆様と一緒の時に「日暮し」を見られたのは 幸いでした。




盆栽美術館 庭に出まして。






右側 イチョウ イチョウ科 イチョウ属

ちょうど紅葉がきれいでした。その昔は、マツ網 イチイ科だったとか。梅やモミジの様に紅葉して落葉して春に葉が出てくることから 落葉広葉樹で どちらかと言えば、雑木のなかまととらえがちですが、実はマツに近いというかマツの祖先からの枝分かれのようです。  



話がそれてしまいました。

いちょう
Icho, Ginkgo Tree

悠然(ゆうぜん)とした趣(おもむ)きの太い幹が特徴的な、いちょうの古木。四季を通じた葉の色味の変化とともに、長い歳月を経て荒々しい姿を見せる樹皮が本作の見どころである。 
とのこと、盆美の紹介にあります。

イチョウも地面から育てば 数年で数メートル、10年も経てば10メートルにも育つ木です。
それを鉢に入れて育てたものです。雄木、雌木があります。実がなった姿も良いのですが、少々問題があります。このイチョウは雄のようです。

結構鉢でも強く、芽摘みというか剪定さえしっかりやっていれば なんとかなります。 比較的育てやすいとも言えます。



左側は イワシデ カバノキ科

いわしで
Iwashide, Korean Hornbeam

初夏から盛夏にかけて青々とした葉と白い幹とが美しい対比を見せる本作は、かつて朝鮮半島で山採りされたものと伝えられている。日本盆栽協会の会長を務めた元首相、岸信介が愛蔵したことで知られる。
推定樹齢 150年
 と 盆美の文 


イワシデも盆栽初心者にはおすすめの一鉢。 葉が比較的小さいので 紅葉も外れにくい。日なた、日かげをそれほど問わず、良く育ちます。  背が高くなりやすいので上部の枝の剪定はまめにやるのがのぞましい。










正面からではなく、横からで残念ではありますが、


五葉松 根連なり  推定樹齢120年

ここで皆さんに、質問しました。

「この中で120歳の部分は、どこでしょう?」と。

五葉松という種類は寄せ植えが出来ない種類なのです。 同じ産地、同じ木の種だったとしても 葉性(葉っぱの性質、葉の長さ、色、葉の広がり方など)が違ってしまうので 美しく見えない。
ただ、八房性の場合は寄せ植え可能。


その昔、一本の五葉松の片側の枝をすべて取り除き残した枝の側を上にして寝かせるように鉢に植えこみます。それが育つとこのような姿に変わります。
ですから、この石の中に隠れている部分が120歳なのです。











エゾ松 推定樹齢1000年

さいたま市盆栽美術館 最高樹齢





カエデ石付き












黒松 懸崖











私の後ろで、見えなくなっていますが

五葉松 銘 千代の松 推定樹齢500年

盆栽美術館の盆栽の中で最大の大きさ。 迫力もさることながら、その躍動感も素晴らしい。



  
さいたま市 「未来くるワーク」で盆栽美術館に検収に来た生徒さんの言によれば・・・

私が選んだ盆栽は大宮美術館の中でも一番大きい五葉代「千代の松」です。この盆栽の特徴はとにかく大きく、樹齢が長いことです。高さ1,6メートル、横幅1,8メートルを超えるとても大きな盆栽です。この盆栽は樹齢500年とかなり昔の盆栽です。千代の松という名前は500年生きているから長い生命力を感じるような名前が付けられたそうです。私はこの盆栽についてとても大きいだけではなく自然が豊かな優しい感じの盆栽だと思いました。そして毎日お世話をしている美術館の方々がすごいと思いました。

とのこと。









盆美の広いホールから狭い入り口にはいると 少し圧迫感があります。

狭い角を過ぎると 飾ってある盆栽が見えてきます。

今回は大勢でにぎやかに見てしまいましたが、お時間があれば また個人でお出かけになってみてください。

入ってすぐのところ。 盆栽が飾ってある反対側のところに いろいろと説明があります。

盆栽とはなにか? みたいなものが・・・

私の考えでは、いいえ、

 私の思いは、 文章は最後に、気が向いたら読んでください。

盆栽をみたら、頭で理解するのではなく、心で見てほしい。 

あなたの目にとまった盆栽だけ、よく見て そして感じてください。


一周見てからもう一度 今度は文章にも目を通してみてください。


探すのに少し手間はかかりますが 大宮盆栽美術館 コレクション  にて解説文や画像が見られます。


こちらからも 解説文や画像がご覧になれます。さいたま市盆栽美術館フェイスブック


















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