大宮盆栽美術館めぐりと梅の寄せ植えワークショップ
11/27(月)、12/4(月) 2回にわたり さいたま市大宮盆栽美術館 見学と「梅の寄せ植え」をつくる講座を行いました。
「梅の寄せ植えの回」なのですが、今回も 松竹梅の寄せ植え と しました。
松竹梅 は 宋代(960~1279)の中国 文人画の画題として好まれた「歳寒三友」(サイカンノサンユウ)が伝わったもの とされています。
歳寒三友 →松竹梅
松、竹は 寒中にも色あせることなく緑をたたえ、
梅は寒中に花開く。これらは「清廉潔白」「節操」という文人の理想を表現したもの。
だそうです。
このことが平安時代に日本に伝わり江戸時代に流行をした と あります。
しかし日本ではもっぱら おめでたい意味として流行った ようです。
松:常緑であることから「長寿」の象徴
竹:折れにくく成長が早いことから「生命力・成長」の象徴
梅:寒い冬に花咲かせ高貴な香りを放つことから「気高さ・繁栄」の象徴
本日 寄せ植えに使った 素材。
冬至梅 (バラ科 サクラ属) 落葉小高木
野梅系。野梅性の白花で 中輪一重
ほかの梅より早く、冬至のころに咲くのが品種名の由来。
梅の花全般の花言葉 上品 高潔 忍耐 忠実
白梅の花言葉 気品
黒松 (マツ科) 常緑針葉樹
花言葉 不老長寿 向上心 慈悲 永遠の若さ 勇敢 など
寒菊 (キク科) 多年草
花言葉 けなげな姿
南天 (メギ科) ナンテン属 常緑低木
葉には毒があるようです(調べたら・・・)しかし含有量が少ないので、逆に食品の防腐効果があるようです。
そんなことから 「長寿を祈願する」 「不浄を清める」などの意味があるようです。
花言葉 機知に富む 福をなす 良い家庭
おろしま笹 (単子葉植物 イネ科 タケ亜科または、タケ科)
欧米では SASA と呼ばれているようです。 ササの葉には防腐効果があるので、保存食をくるむのに用いたようです。
花言葉 ささやかな幸せ
黄金シダ (シダ植物門)
花言葉(シダ) 愛らしさ 誠実 魅惑 夢 愛嬌
斑入りセキショウ (ショウブ科ショウブ属) 多年生植物
花言葉 「花言葉がない」らしい。
トクサ (トクサ亜綱 トクサ科トクサ属) 多年生植物 別名は歯磨草(ハミガキクサ)
花言葉 率直、非凡
盆栽とは 盆(鉢)の中で 長い年月 栽 培 すること。
鉢の中の自然。 自然とは、太陽が照り、 風が吹きます。
自然の木や草は 日によく当たるところはよく伸び、風に吹かれれば 風下側になびきます。
私が盆栽村に弟子入りして、 針金掛けを習い始めのころ
よく 外輪郭を 不等辺三角形に と言われました。
南側はよく育つし、 風下側は やはりよく伸びます。
鉢の正面から盆栽を見ると、左右対称には なっておらず、どちらかに寄っています。
これが 太陽の方角であり 風の向き。
盆栽の寄せ植えでも、一本の盆栽でも 必ず取り入れる 決まりです。
鉢の前に すべての材料を並べると すべてを植えこむには
楽には入らない、 鉢の面積に対して 皆さん 数が多すぎるように見えます。
さらに 確実に 三分の一は 風、または陽を表現するために 使えない部分があります。
また 長く栽培していますよって 見せるため 「植えました。」ではなく
「植わっているのを 育てています。」 という風に 見せねば なりません。
今後の(開花前)の管理
ふつう 植え替えは お彼岸前後 と いわれています。
これからの置き場所は 軒下など 直接 霜などの当たらないところで管理してください。
日当たりは 良いところなら 梅の開花がすすみ
陽が直接当たらなくても 寒すぎなければ 問題はありません。
水やりは 出来れば日中 決めた時間に毎日確認して (朝早く または、夜しか出来ないときには
かけた水が氷るのはよろしくないので、水やり後 凍らない場所に 一時避難させてください。)
日当たりの良い場所ならば 天気が良く 風が強い日などは1~2日一回程度。
あまり日当たり、風当たりが弱いところなら 3,4日に一回。
梅の根元の苔の乾きなどを確認する、または苔をはがしてみる。
梅が咲くまでは 霧吹きも有効です。(水やりとは 別で)
乾いているかどうかは、梅の根の近くの苔を少しはがして 触ってみてください。
冷たければ、まだ大丈夫。 冷たいと感じなければ
360°からしっかり下から水が出てくるまでたっぷり与えてください。
水やりをしてから4日過ぎて 不安でしたら やはりたっぷり与えてください。
梅の開花が近づき屋内に入れたときの管理
水は屋内でも毎日は乾きません。乾きがわからないときには苔をはがしてみてください。
みずやりをする際には、下からしっかり水が出るまでたっぷり与えましょう。
可能なら なるべく室温の低いところや 日照は(ガラス越し)あまり関係ありませんが
寒暖の差が少ないほうが花が長持ちします。
松竹梅の 開花後の 管理
その①
梅の花が終わって 家の中から外に出す際は、いったん 家の中の一番寒いところに移動します。
移動して3,4日経過後 今度は外に出すのですが、雨または雪の日 曇りの晩でも結構です。場所は屋外の暖かめのところ、陽にあたる必要はありません。
それから約一週間後くらいに 普段の置場所に戻します。やはり雨または雪の日を選んでください。
その②
梅の花が終わった後 梅の実が成るところがあります。 来年もたくさん咲かせるためには、実は取り除いてください。
最終的に移動した場所に置いてから 春が近づいてくると、梅の新芽が出てきます。
残念ながら花だけ咲いて新芽が出ない枝もあるでしょう。
各々の枝から幹に近いほうの新芽を2芽ほど残してその先を切ります。
この作業の時期に 梅、松 を 他の草物 を残し 別の鉢に植え替えします。
この時、元の鉢側 梅、松を抜いた場所には 石ころを(大き目)入れ隙間に赤玉土を入れます。
梅、松は別々の鉢入れて、やはり根の近いところの周りに石ころを入れ、あとは赤玉土で植えます。
可能であれば、半日程度の日照の場所があれば、草物の鉢を置き、松は日当たりに置きます。梅はその中間がよいでしょう。
肥料は植え替え後1か月が経過してから。
当日は 忙しすぎて、 こんな お話ができず、すみませんでした。
まだ、皆さんの完成品の画像が届いてなくて 私の参考作品のみですみません。
後日掲載する予定です。
プラザノースでは また来年にも講座があるかと思われます。 こんな話下手な 講師ではございますが またよろしくお願いいたします。
梅たちを お大事に。
参考資料
かんたん盆栽講座
「梅の寄せ植えの回」
かんたん盆栽講座
「梅の寄せ植えの回」
花後の梅の 剪定、植え替え
梅の剪定