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エピウス社とRexin-G の実体

2007-04-16 00:17:35 | Weblog
まずはエピウス社「レキシン-G」が主張している ウィルスをベクターとして使用、すい臓癌に効果がある というのは何の学術的裏付けのない無意味なものである事。

又、エピウス社「レキシン-G」は遺伝子組み換えをしていない唯一の治療薬と主張しているが、これも事実ではない可能性がかなり高い事。

するとエピウス社「レキシン-G」は何か、何なのかといえば、唯の水である可能性もあり得る。

エピウス社「レキシン-G」の出発は2000年パトリック・ホールというバイオサイエンスを専攻したという人物とフィリピンの女性医師と称するエリンダ・ゴードンの2名が米国カリフォルニア州グランデイル市(ロスアンジェルス市の東北に位置する小都市)にDBAにて設立 開発を始めたという。

2003年4月24日、開発が完成する前ではないかと思うが、FDA(米国食品医薬品局)にすい臓癌に使用限定したクリニカル・トライアルを行うための許可申請を行う適当な文章を作っていると思うが学術的論文は見当たらない。

2003年8月15日、FDAはすい臓癌に使用限定した上でクリニカル・トライアルを行う許可をエピウス社に与えている。
すい臓癌は米国に於いては年間20000名位の患者がおり、FDAにとってもさほど重要な治療とは考えていない様に見受けられる。FDAの担当官よりもその様な発言が現実にあった。

以上の許可しかFDAは出しておらず、このクリニカル・トライアルを行う事の許可をエピウス社は後日FDAより製造販売の承認を取得したとまったくのウソの表現にぬり変え発表している。日本の厚生労働省厚生科学課永田氏宛てに出している文章にもまったくのウソの表現を使用している。

当初出発しているグランデイル市から2004年にはカリフォルニア州のエルモンテ市に移動、その後カリフォルニア州サンマリノ市に2006年10月に移動 現在に至るが、サンマリノ市のエピウス社には研究所らしきものも見受けられず、実際に働いている人数が4,5名位の様子。製造設備も勿論なし。会議室を含め小部屋が7,8室あり、ガランとしたおよそ活発に実働している会社とは思えない有様が現実である。

現在エピウス社の「レキシン-G」のクリニカル・トライアルを請け負い、曲りなりにも新しい発見(病理学的な効果)をするべく採用しているのは米国で一ヶ所のみ メイヨークリニックであり、進行状況は決して活発ではない様子である。この原因は、エピウス社よりの開発の裏付けとなる研究資料等も提供がないという事にあるのではないかと考える。

その他、USCキャンサーセンター、MDアンダーソン病院等に依頼はあった様だが、両社共にクリニカル・トライアルを始めた様子はない。両社共にクリニカル・トライアルを行った事実はないとの事であった。

遺伝子組み換えに反対するヨーロッパを中心とした国際協定 “カルタヘナ法” に日本国も加盟しており、遺伝子組み換えの疑いがあるものは日本国内に輸入は出来ず、使用販売も禁止されている。エピウス社の「レキシン-G」は組み換えをしていないとホール、ゴードンは主張するが、それを裏付ける書類の提出は未だに厚生労働省に行われておらず、クリニカル・トライアルによる有効性のデータの要求にも“提供する”との言葉だけで実行されておらず、この現状を見る限りエピウス社「レキシン-G」の効果 有効性はゼロといってもよいのではないかと考えられる。日本では千葉県にクリニックを開けている医師が高額で(1クール5回加療で115万)治療を行っている事実があるが、エピウス社「レキシン-G」に効果がなく水に等しい様なものであるとすれば、高額をもって治療を受けた患者に対してその治療をした医師は何と説明するのか。エピウス社は質問、資料の要求を受けても、インチキといわれても仕方のない対応しか出来ない。

引き続き米国にてエピウス社の調査を行っており、近々皆さんに伝える事が新しく出てくると思う。


エピウス社

千葉のクリニック