私の思い

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和食板前の世界2

2018-10-02 19:38:36 | 日記
板前の食事は客のピークが済んでから食べるのですが若い衆が料理勉強のため作るのを担当します。繁華街の店は休憩するところのスペースもないので調理場で食べますが若い衆は立ったままで食事をします。大半が早食いで5分以内で食べます。私も実家に帰ったとき親兄弟からそんなに慌てなくても落ち着いて食べたらと嫌味を言われます。先輩から板前は早食いでなければ一人前になれないと・・・言われたものです。給料は親方が板前の給料の半分程を持っていきます。残り半分の半分を副調理長・・残りを若い衆2人で・・・若い衆は仕事を覚えるために調理場に来ているので小遣い程度しかありません・・・だから親方が朝の・昼のコーヒー代は持ちます。親方は店の休みの前日などは若い衆に必ず飲ませて不満が出ないようにしていました。仕事中には親方は手で、吸い物用の大きなスプーンで・長い割り箸で・・・叩かれることがあります。服装は必ず決められた物を・・・上下白衣で前掛け頭には帽子を足元は高下駄・・・和食板前のさんの制服です。仕事の流れは親方の段取りで進められ他人が口をだすことはできません。必ず親方を通して行われます。
例えば経営者が調理長と注意・・トラブルが起こると親方は翌日板前全員を引き連れて店に出てこなくなります。そんなことおかしいといくら言っても和食板前の世界では当然でした。店では店長が朝出勤してみると板前が誰も出勤しておらず慌てて経営者に連絡することに・・・・冷蔵庫の中にある仕込まれた料理に酢を入れられて使用できないように・・・組合の会長に言ってももう埒があかない・・・早速新しい板前のチームをお願いするのですが・・・組合に板前さんを紹介してもらうには多額の現金を払わなくてはいけないのが通例です。経営者は大変です・・・・