徳島に住むカメさんのつぶやき

 さながらカメさんのような一老人が、小さな池(徳島県の片田舎)から覗き見た世の中の出来事や心象風景などを書き留めたもの。

五木寛之著「孤独のすすめ」

2017年08月25日 | 随想
 この本の中に、「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」という中国の言葉が紹介されている。
この四つの季節を順に進んでいくのが、人生というわけである。

 青春というのは誰でも知っているが、他はあまり使い慣れない言葉である。
著者の五木寛之氏によると青春と朱夏は人生の登山期に該当し、白秋と玄冬は下山期だとのこと。
 そうなると100歳も夢ではない時代においても、79歳の私などは立派に?玄冬期に該当する
ということになる。
 それも、既にもう最終コーナーを曲がった辺りか?!

 問題はこの辺りに差しかかった高齢者の多くが、孤独な老後を余儀なくされることである。
何しろ肉親は減っていくし、友人知人も段々と居なくなっていくという現実がある。
 いくら日野原医師が「年をとっても新しいことにチャレンジしよう」と教えてくれても、それは
誰もが出来ることではない。

 そんなことを思っていると、五木寛之氏は我々凡人に救いの手を差し延べてくれていた。
玄冬期の高齢者は“回想”に生きても良いのではないか、というのである。
 寂しい時、悲しい時、辛い時には、自分の人生の中でも充実していた時期の事や楽しかったことを
思い出そうという訳である。
 そうすると気分が晴れやかになり、また生きていく勇気が湧いてくる。というのである。

 これなら、私にも出来そうである。

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