忘れていた淡い記憶を思い出した
そうだ私は最初から、いいなって思っていた
もう十年も経つんだ。
すっかり忘れていた
誰にも言ってない小さな記憶はこんな風に簡単に忘れ去られることができるのか
傷心だからとか、それがきっかけでもいい
本当に嫌いだったら気になりすらしない
もし、もっと栄えた文明で、体を捨て去って
デジタル世界のみで生きていたとしたら、
きっと彼を好きになっているだろう
間違いなく彼を好きになっているだろう
もし私がもう少しかわいくなかったら、
相手に外見なんて求めないはずで
きっと彼を選んでいるでしょう
精神世界だけに生きているのなら、
間違いなく、
彼を選んでいるでしょう