5月10日

2009-05-10 08:48:47 | Weblog
母の日や大きな星がやや下位に      中村草田男

母の日は、五月の第二日曜日で、日本でもずいぶん馴染みの深い日となっている。母の日に現れた星への思いである。やや下方に出た星に向かい、星に語りかけたい気持ちがある。星は、亡くなった母の星であろう。高く昇天し、遠くから優しいまなざしを投げかけている星ではなく、やや下方にあって、手を届かせようと思えば、届きそうな位置にある。語りかければ、応えてくれそうな位置にある。それが、「下位に」の意味することであろう。星となった母を実感で捉えようとした。