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青樹句会

主宰:高橋信之(花冠名誉主宰)

第1回句会入賞発表

2012-01-08 06:34:12 | 日記
■入賞発表/2012年1月8日■

【最優秀】
★北目指す列車八両雪の原/黒谷光子
雪の原を、さらに寒い北を目指す八両の列車。さほど長くない列車は人を運んで、北国のどこまで行くのであろう。静かで温かい詩情がある。(高橋正子)

【高橋正子特選/5句】
★向き合えば吾に水仙のみずみずし/高橋信之
水仙の花を「古鏡」といった俳人もいたが、向き合うことができる花である。向かうと、以外にもみずみずしい花である。(高橋正子)

★海蒼く潮風に咲く冬椿/小川和子
椿のなかでも冬にはやく咲くものを冬椿という。蒼い海を背景に潮風に咲く椿が、周囲の枯れのなかでひと際鮮明に目に映る。(高橋正子)

★初空や奈良のみやこの鴟尾のうえ/多田有花
奈良のみやこで迎える正月は、また格別な趣であろう。お寺の鴟尾がくっきりと初空に見え、確かに古き都の存在感をよく出している。(高橋正子)

★富士山と冬夕焼の中に居る/川名ますみ
富士山はいつもしっかりと座っている。さびしさもあるけれど、あたたかさのある冬夕焼けに包まれて過ごすとき、大きく、偉大なものといる安心感がある。(高橋正子)

★北目指す列車八両雪の原/黒谷光子
雪の原を、さらに寒い北を目指す八両の列車。さほど長くない列車は人を運んで、北国のどこまで行くのであろう。静かで温かい詩情がある。(高橋正子)


【藤田洋子特選/5句】
★海蒼く潮風に咲く冬椿/小川和子
海の蒼さに、はっとするほど鮮明な美しさの冬椿です。潮風を受けてけなげに咲く冬椿が、逞しく清々しいかぎりです。 (藤田洋子)

★向き合えば吾に水仙のみずみずし/高橋信之
水仙の花を「古鏡」といった俳人もいたが、向き合うことができる花である。向かうと、以外にもみずみずしい花である。(高橋正子)

★初空や奈良のみやこの鴟尾のうえ/多田有花
奈良のみやこで迎える正月は、また格別な趣であろう。お寺の鴟尾がくっきりと初空に見え、確かに古き都の存在感をよく出している。(高橋正子)

★星の夜の明けて朝日に雪眩し/黒谷光子
星の夜の雪は美しく幻想的であろうが、一夜明けて朝日に輝く雪も現実感があって、美しく眩しい。(高橋正子)

★晴れた朝七草粥の野の香り/迫田和代
七草の朝の晴れは、すがすがしい。七草の若菜には、たしかに野の香りがある。野に出て若菜を摘んだような心持になる。(高橋正子)

【多田有花特選/5句】
★藻塩振り甘さとろけて七日粥/佃 康水
「甘さとろけて」が湯気のたつ美味しい七草粥を連想させてくれます。食べたらあたたまって元気がでてきそうです。(多田有花)

★富士山と冬夕焼の中に居る/川名ますみ
富士山はいつもしっかりと座っている。さびしさもあるけれど、あたたかさのある冬夕焼けに包まれて過ごすとき、大きく、偉大なものといる安心感がある。(高橋正子)

★千両のひと色壷に豊かなり/藤田洋子
壺には千両だけ挿されているのか。そういうのもいい。あるいは、正月の花のなかに千両があって、赤い実の色があることで壺が豊かになる。(高橋正子)

★漆黒の夜空を仰ぐ寒の入り/高橋信之
寒という厳しくも清冽な季節に入る、それに漆黒の夜空はふさわしい、そう感じました。(多田有花)

★冬木立ち各々確かな影伸ばし/古田敬二
すでに葉を落としきった冬の木々、そこにさす日脚は日ごとに伸びています。年が明けたころの季節感をはっきり感じる句です。(多田有花)

【高橋秀之特選/5句】
★北目指す列車八両雪の原/黒谷光子
北を目指す八両の列車はきっと特急列車であろう。さらに雪が積もっているであろう北を目指して、真っ白な雪の原を静々と進む列車が、冬の旅情を誘ってくれます。 (高橋秀之)

★富士山と冬夕焼の中に居る/川名ますみ
富士山はいつもしっかりと座っている。さびしさもあるけれど、あたたかさのある冬夕焼けに包まれて過ごすとき、大きく、偉大なものといる安心感がある。(高橋正子)

★晴れた朝七草粥の野の香り/迫田和代
七草の朝の晴れは、すがすがしい。七草の若菜には、たしかに野の香りがある。野に出て若菜を摘んだような心持になる。(高橋正子)

★五日晴れ風に吹かるる濯ぎもの/藤田洋子
4日を仕事始めとするところが多く、かたちだけの慣習に終わる。また5日を仕事始めとする勤め先もある。主婦の仕事は、5日ともなれば、家事も溜まって、特に洗濯物には、手が抜けない。それだけに、「五日晴れ」は嬉しく、「風に吹かるる濯ぎもの」も正月らしい風景となる。働きの後のこころよさ。いい生活俳句だ。(高橋信之)

★白万両白き実をつけ動かざる/高橋信之
昨年の暮れ、近所の花屋さんで「白万両」の鉢植を見つけたので、正月花として買った。なかなか立派で、それなりの風格もある。うれしい買い物であった。(自句自解)

【入選/7句】
★元日の大空朝日で青々と/高橋秀之
元旦の空が大きく、まっさらな朝日で青い。「朝日で青々と」が秀之さんらしく、印象に残る空である。(高橋正子)

★新年の富士の真白を臨み見る/小川和子
新年の富士山を臨みみると、雪を真っ白に冠っている。富士の雪の真白には、厳しいものがあって、粛然とした気持ちになる。(高橋正子)

★掌のすずなすずしろ美しき/津本けい
掌にのせた若菜をいとおしく、美しく思う。すずな、すずしろは、その言葉も美しい。(高橋正子)

★ジャムを煮る夕べの窓に寒の月/佃 康水
ジャムをことこと煮る夕べの静かな時間。厨の窓をのぞくと寒そうな月が懸っている。なおさら、ジャムを煮る時間の豊かさを思う。(高橋正子)

★七草の名も爽やかに粥を食ぶ/河野啓一
七草と聞くだけでも爽やかな気持ちになる。若菜のみどりが散らばった粥も食べれば、病など飛んでいきそうである。(高橋正子)

★小寒の山の斜面の柔らかく/古田敬二
「柔らかく」は、作者の実感だが、大地の存在を深いところで捉えた。包み込むように「柔らかく」である。(高橋信之)

★蒼天の富士を背にして梯子乗り/古賀一弘
「梯子乗り」は、消防団の「出初式」でのことであろう。季は新年で、「蒼天の富士」を背景にして美しい風景だ。(高橋信之)


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第1回句会全作品

2012-01-08 06:33:24 | 日記
◆1月1日~7日/13名◆

No.1 川名ますみ(6句)
藪ゆれて水仙の白現るる
富士山と冬夕焼の中に居る
背を伸ばし門松の真ん中を行く
すずしろの葉を摘むリズム朝の日に
葉を摘まむすずなすずしろ音立てて
ぷちぷちとつまむ音して七種粥

No.2 高橋秀之(6句)
元日の大空朝日で青々と
微笑みも家族みんなの初笑い
もうひとつあとひとつと言い蜜柑食う
初売りの声高らかに競い合う
並ぶ間も笑顔と笑顔福袋
持ち帰り開ける楽しみ福袋

No.3 多田有花(12句)
暖かき除日を百済観音と
水煙の上にかかりし除夜の月
初空や奈良のみやこの鴟尾のうえ
風強く日差し明るき四日かな
新春の山河見下ろし頂に
正月の雪舞う古刹の境内に
干支の絵馬求めて戻る松の内
蝋梅に薄き陽のさす五日かな
甘酒をいただく小さき門松と
やわらかき陽の竹林へ寒の入り
散り尽くし山小寒の陽の中に
ふと風に丸さ覚えし寒の入り

No.4 高橋信之(15句)
わが家族居てヒアシンスの香の強し
向き合えば吾に水仙のみずみずし
白万両白き実をつけ動かざる
一月の紫の濃きヒアシンス
水仙の活けられいしが今日を咲く
四日の夜の闇の去りゆく去りゆく姿
五日晴れ雲の輝きつつ動く
五日の晴れよ電車の窓のひろびろと
一月晴れて駅のホームの空の青
過ぎゆくを留め置かずに今日が六日
今年また武者絵の凧のなつかしき
漆黒の夜空を仰ぐ寒の入り
葱太る日が高だかと駅裏に
吾がひとり公園の寒禽を啼かせ
鳥が啼く今日七草の公園に

No.5 黒谷光子(6句)
東の茜いろ濃く年明ける
小白鳥声高らかに頭上過ぐ
星の夜の明けて朝日に雪眩し
雪の田に何を啄む群雀
北目指す列車八両雪の原
薄ら日の射す裸木の一列に

No.6 小川和子(9句)
新年の富士の真白を臨み見る
トンネルに新春の陽の飛びとびに
今海を静かに覆う淑気かな
波に揺れ冬かもめ浮く青き海
対岸に燈の連なれるお正月
正月の天空深く鳶舞える
潮騒に目覚む新春晴れわたる
灯台へ行く道へ詩碑明けの春
海蒼く潮風に咲く冬椿

No.9 藤田洋子(3句)
千両のひと色壷に豊かなり
湯気吹いて鰤大根の飴色に
五日晴れ風に吹かるる濯ぎもの

No.8 古田敬二(3句)
冬木立ち各々確かな影伸ばし
小寒の陽の尾根歩む大股に
小寒の山の斜面の柔らかく

No.9 迫田和代(3句)
老いの道山歩きのよう去年今年
叩く如窓を揺らして霙降る
晴れた朝七草粥の野の香り

No.10 古賀一弘(3句)
蒼天の富士を背にして梯子乗り
平成も二十四年や去年今年
寒の入パソコン鈍き動きかな

No.11 津本けい(3句)
冬の雲とぎれて赤くあたたかし
瑞々しき七草籠の盛り売られ
掌のすずなすずしろ美しき

No.12 佃 康水(3句)
藻塩振り甘さとろけて七日粥
朝光の屋根に膨らみ寒雀
ジャムを煮る夕べの窓に寒の月

No.13 河野啓一(3句)
七草の名も爽やかに粥を食ぶ
冬潮の穏やかに寄せ伊根の里
大漁旗風にはためき鰤躍る