ソニーバンクのサイトに橘玲のインタビューが載っていた。
彼の最新著『大震災の後で人生について語るということ』に関連しての記事であるが、非常に同感・納得できた事が書いてあったので長くなるが引用・記録する。
・・・・・・・・・・
『日本の社会システムは高度成長期に最適化されていたのです。本の中にも書きましたが、それが「不動産神話」「会社神話」「円神話」「国家神話」という4つの神話です。
まず「不動産神話」についていえば、日本の地価は1980年代の半ばまで年率約15%で右肩上がりに上昇してきました。ですから、住宅ローンを組んでマイホームを購入し、値上がり後に買い換えていくだけで、個人の資産は大きく増えていったのです。
ところが90年代以降、地価は一貫して下がり続けていますから、80年代後半から90年代半ばに家を購入した人の中には、実質的に債務超過に陥っている人が少なくありません。
大きな会社に就職し、定年まで勤めればいいという「会社神話」や、資産は円で持っておけばいいという「円神話」も同じように大きく揺らいでいます。バブル崩壊後は「会社は絶対に潰れない」という前提が崩れ、何も考えず日本株さえ買っておけばよかった投資環境も180度変わってしまいました。
今や私たちが真剣に考えないといけないのは、円資産そのものが価値を失ってしまうリスクなのです。
それは最後の「国家神話」にも関係してきます。定年後は年金で暮らせばいいという神話も、財政破綻のリスクが顕在化することで、すでに崩壊しつつあります。年金は日本国が支払いを保証しますが、国の一般債務は1,000兆円を超えているのが現状です。
未来というのは不確実なものですが、その中で人口動態は確実に予想できる数少ない例外です。日本の人口は2005年をピークに減少に転じており、総人口に占める65歳以上の老年人口の比率も、2005年の20.2%から2050年には39.6%に上昇すると予想されています。
日本の年金制度は現役世代の負担で高齢者を支える賦課方式ですから、このままでは制度が立ち行かなくなってしまいます。』
『私たちは「人的資本」「金融資本」「社会資本」という3つの資本を用いて生きています。市場でお金を稼ぐ方法は、働く能力である「人的資本」を労働市場に投資するか、「金融資本」を金融市場に投資するかのどちらかしかありません。
「社会資本」は人間関係のネットワークで、失敗したときのセーフティネットの機能を果たします。この社会資本がほとんど存在していないことも、今の日本の大きな問題です。』
『国家破産」のリスクは、資産が円に集中していることから生じるのですから、それを分散させるのがリスクヘッジの基本です。しかも単にドルやユーロを持つのではなく、個人投資家にとっては、世界の株式市場全体に分散投資するのが最適戦略だと思います。
この投資法では、株式市場の時価総額に応じて通貨も分散されることになりますから、為替リスクに対して中立です。グローバル市場がこれからも成長するほうに賭けるのなら、理屈のうえでは世界株への分散投資が最も保守的な投資法となります。
そしてこの投資により、個人の金融資本のリスクを国家のリスクから切り離すことができるのです。』
引用元
・・・・・・・・・・
この本はこれから読む予定
彼の最新著『大震災の後で人生について語るということ』に関連しての記事であるが、非常に同感・納得できた事が書いてあったので長くなるが引用・記録する。
・・・・・・・・・・
『日本の社会システムは高度成長期に最適化されていたのです。本の中にも書きましたが、それが「不動産神話」「会社神話」「円神話」「国家神話」という4つの神話です。
まず「不動産神話」についていえば、日本の地価は1980年代の半ばまで年率約15%で右肩上がりに上昇してきました。ですから、住宅ローンを組んでマイホームを購入し、値上がり後に買い換えていくだけで、個人の資産は大きく増えていったのです。
ところが90年代以降、地価は一貫して下がり続けていますから、80年代後半から90年代半ばに家を購入した人の中には、実質的に債務超過に陥っている人が少なくありません。
大きな会社に就職し、定年まで勤めればいいという「会社神話」や、資産は円で持っておけばいいという「円神話」も同じように大きく揺らいでいます。バブル崩壊後は「会社は絶対に潰れない」という前提が崩れ、何も考えず日本株さえ買っておけばよかった投資環境も180度変わってしまいました。
今や私たちが真剣に考えないといけないのは、円資産そのものが価値を失ってしまうリスクなのです。
それは最後の「国家神話」にも関係してきます。定年後は年金で暮らせばいいという神話も、財政破綻のリスクが顕在化することで、すでに崩壊しつつあります。年金は日本国が支払いを保証しますが、国の一般債務は1,000兆円を超えているのが現状です。
未来というのは不確実なものですが、その中で人口動態は確実に予想できる数少ない例外です。日本の人口は2005年をピークに減少に転じており、総人口に占める65歳以上の老年人口の比率も、2005年の20.2%から2050年には39.6%に上昇すると予想されています。
日本の年金制度は現役世代の負担で高齢者を支える賦課方式ですから、このままでは制度が立ち行かなくなってしまいます。』
『私たちは「人的資本」「金融資本」「社会資本」という3つの資本を用いて生きています。市場でお金を稼ぐ方法は、働く能力である「人的資本」を労働市場に投資するか、「金融資本」を金融市場に投資するかのどちらかしかありません。
「社会資本」は人間関係のネットワークで、失敗したときのセーフティネットの機能を果たします。この社会資本がほとんど存在していないことも、今の日本の大きな問題です。』
『国家破産」のリスクは、資産が円に集中していることから生じるのですから、それを分散させるのがリスクヘッジの基本です。しかも単にドルやユーロを持つのではなく、個人投資家にとっては、世界の株式市場全体に分散投資するのが最適戦略だと思います。
この投資法では、株式市場の時価総額に応じて通貨も分散されることになりますから、為替リスクに対して中立です。グローバル市場がこれからも成長するほうに賭けるのなら、理屈のうえでは世界株への分散投資が最も保守的な投資法となります。
そしてこの投資により、個人の金融資本のリスクを国家のリスクから切り離すことができるのです。』
引用元
・・・・・・・・・・
この本はこれから読む予定