Kaizen(啓源会計事務所)

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中国税務 パートナーシップ企業の税務にかかわる問題

2022-05-31 | 税制

1. 納税義務者

 

パートナーシップ企業は企業所得税の納税義務者でも個人所得税の納税義務者でもありません。「財政部、国家税務総局のパートナーシップ企業パートナーの所得税問題に関する通知」の規定に基づき、パートナーシップ企業の各パートナーは納税義務者です。パートナーシップ企業のパートナーは、自然人である場合に個人所得税を納付し、法人またはその他の組織である場合に企業所得税を納付します。

 

2. 投資収益

 

「中華人民共和国企業所得税法」の規定に基づき、適格居住者企業の間の配当金などの権益性投資収益(居住者企業が他の居住者企業に直接投資することにより取得した投資収益を指す)は非課税です。企業がパートナーとしてパートナーシップ企業を通じて他の居住者企業に投資することにより取得した配当金は、間接投資に属するため、優遇政策を享受できず、投資収益が当年の企業所得税の課税所得に計上されて企業所得税を計算されます。

 

「国家税務総局<個人事業主及びパートナーシップ企業投資家に対する個人所得税の徴収に関する規定>執行の通知」に基づき、個人事業主及びパートナーシップ企業の対外投資による利息または配当金は、企業の収入に計上されず、単独で投資家個人が取得した利息、配当金として「利息、配当金所得」の税目に従って個人所得税を納付する必要があります。

 

3. 納税の流れ

 

「パートナーシップ企業パートナーに対する所得税問題に関する財政部国家税務総局の通知」によると、パートナーシップ企業の生産経営による所得及びその他の所得について、パートナーシップ企業はパートナーの性質によって区別してから、所得税の性質(個人所得税または企業所得税の支払い)を確認します。パートナーシップ企業のパートナーは、パートナーシップ企業の生産経営による所得及びその他の所得に基づいて、パートナーシップ契約に定められた分配比率に従って課税所得金額を確定します。

 

生産経営による所得及びその他の所得は、パートナーシップ企業がすべてのパートナーに分配する所得及び企業が当年に留保した所得(利益)を含めます。パートナーシップ企業が利益を分配するかどうかにかかわらず、留保された利益がある限り、当該部分の留保利益は規定の分配割合に従い、当年の課税所得金額に計上して、企業所得税または個人所得税を計算、納付しなければなりません。

 

  • パートナーによる出資及び持分譲渡は印紙税を課されない

 

パートナーシップ企業の出資額は「払込資本金」及び「資本準備金」に計上されず、資金帳簿印紙税を課されません。パートナーの持分も企業の株式に属しないため、パートナーがパートナーシップ企業の持ち分を譲渡することは印紙税の課税項目に属しなく、「所有権移転証書」として印紙税を納付する必要がありません。

 

  • パートナー持分譲渡の納税方法

 

  •  非ベンチャー企業のパートナー持分譲渡は「経営による所得」として個人所得税を納付し、適用税率が5%~35%です。

 

  •  ベンチャー企業は以下の2つの納税方法を選択できます。

 

  • 単一の投資ファンドで計算します。個人であるパートナーが当該ファンドから取得した株式譲渡による所得及び配当金所得は20%の税率で個人所得税を計算、納付します;

 

  • 年度所得の全体で計算します。個人であるパートナーが「経営による所得」項目5%~35%の超過累進税率に従って、そのベンチャー企業から取得した所得に対して個人所得税を計算、納付します。

 

  • 法人であるパートナーが取得した投資収益は企業所得税を免除される

 

「中華人民共和国企業所得税法」の規定に基づき、企業及び所得を取得したその他の組織は企業所得税の納税者ですが、個人事業主とパートナーシップ企業は当該規定に適用されません。法人であるパートナーがパートナーシップ企業に投資することは、「居住者企業が他の居住者企業に直接投資すること」に属しないため、法人であるパートナーがパートナーシップ企業から得た配当金が居住者企業間の配当金などの権益性投資収益に属しなく、企業所得税の免除はできません。

 

  • リミテッド・パートナーシップのゼネラル・パートナーがどのように無限連帯責任を負うことを避けられるのか

 

個人は有限責任会社を設立し且つ株式を購入してから、有限責任会社にパートナーシップ企業のゼネラル・パートナーを担当させます。有限責任会社は、自分のすべての財産について民事責任を独立して負い、個人は出資額を限度として有限責任会社に責任を負い、パートナーシップ企業に対して無限連帯責任を負う必要がありません。

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