会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

[社説]成長と新陳代謝促すグロース市場改革を(日経より)

[社説]成長と新陳代謝促すグロース市場改革を

東証グロース市場の効果的な改革を実行せよという日経社説。

「小粒上場」を問題にしています。

「課題となっているのが「小粒上場」の多さだ。2018〜22年にグロース市場(22年春以前はマザーズ市場)に新規上場した案件の64%は当初の時価総額が100億円未満で、平均は200億円を下回った。米国の新規上場での平均の10分の1にも満たない。

時価総額が小さいと機関投資家の投資対象になりにくい。売買が薄くなり新株発行による資金調達も難しくなる。実際、新興市場に上場後の10年以内に公募増資を実施する企業は2割にとどまる。成長力不足はグロース市場の株価全体が低迷する大きな要因だ。

本来成長へのステップであるはずの上場がゴールになってしまっている企業が多いことも問題だ。「家業」的な中小企業が事業継承のツールに上場を使う例も多い。ともに小粒のままで成長しない上場企業を増やし、市場の魅力をそいでいる。」

グロース市場である必要はありませんが、小粒であろうが、上場企業が増えるということは、それだけ透明性の高い経営が求められる企業が日本に増えるということですから、本来、歓迎すべきことでしょう。上場すれば、さすがに、ブラックすぎる経営はやりにくいでしょう。中小企業の事業承継は、それ自体、重要課題なのですから、上場という手段があってもいいはずです。また、日本経済全体が低成長なのですから、社会にそれなりの貢献をしている企業を、成長率が低いというだけで、株式市場から排除する必要はないと思います。

要するに、いろいろな上場会社があってもよいのではないかということです。もちろん、上場のコスト(内部統制や会計監査を含む)を負担できないような会社は、無理に上場すべきではないでしょう。

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