会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

KADOKAWA、サイバー攻撃で特損36億円 補償・復旧に(日経より)

KADOKAWA、サイバー攻撃で特損36億円 補償・復旧に

KADOKAWAが、サイバー攻撃による特別損失を36億円計上するという記事。

「KADOKAWAは14日、6月上旬に受けた大規模なサイバー攻撃により2025年3月期に36億円の特別損失を計上する見通しだと発表した。動画共有サービス「ニコニコ動画」の停止などでクリエーターへの補償費用やサーバーなどの復旧費用に充てる。これに伴い純利益見通しを前期比15%減の97億円に下方修正した。」

これ以外に、サイバー攻撃がなければ得られたはずの利益の喪失もあります。

「サイバー攻撃は売上高で84億円、営業利益で64億円減少要因となる見込み。25年3月期の営業利益は15%減の156億円と従来予想を9億円下回る見通し。」

合計で約100億円の影響という計算になりますが...

サイバー攻撃の原因については...

「サイバー攻撃の原因については、現時点で経路や方法は不明としたが、大手セキュリティー専門企業の調査では、フィッシングなどの攻撃でドワンゴの従業員のアカウント情報が窃取されたと推察されるという。」

大規模サイバー攻撃による業績影響、特別損失の計上および2025 年 3 月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ(2024年8月14日)(KADOKAWA)(PDFファイル)

「本事案により、出版・IP 創出セグメントにおいて国内紙書籍事業の生産高・出荷部数が減少したことや、Web サービスセグメントにおいてニコニコファミリーのサービス全般が停止したことなどの影響が生じました。また、ニコニコサービスのクリエイター補償費用や調査・復旧費用などを特別損失として計上しております。

2025 年 3 月期第 1 四半期連結累計期間において、出版・IP 創出セグメントと Web サービスセグメントを中心に 26 億円の売上高の減少影響、19 億円の営業利益の減少影響が発生するとともに、特別損失 20億円を計上いたしました。

2025年3月期通期連結業績予想における売上高の減少影響は84億円、営業利益の減少影響は64億円、特別損失は 36 億円をそれぞれ見込んでおります。なお、当該見込みは現状見積もることができる合理的な金額を織り込んでおりますが、概算金額であり変動する可能性がございます。」

特別損失は、第1四半期で全額計上するのではないようです。

2025年3月期 通期連結業績見通し および第1四半期決算に関するお知らせ(2024年8月14日)(KADOKAWA)(PDFファイル)

サイバー攻撃の営業利益への影響が64億円もあるのに、9億円の下方修正で済むのは...

(同社プレスリリースより)

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