金融庁の金融審議会で「ベンチャー企業がインターネットを通じて個人投資家から広く出資を募る仕組みの議論」が始まったという記事。「ベンチャー企業の成長や起業の促進を後押しする狙い」だそうです。
「金融庁が検討するのは、「クラウド・ファンディング」と呼ばれる手法。ベンチャー企業には優れた技術やアイデアを持っているものの、資金不足で事業が軌道にのらないケースが多く、資金調達の仕組みを整備して企業の育成や成長を後押しする。」
金融庁のサイトに資料が掲載されています。
第30回金融審議会総会・第18回金融分科会合同会合議事次第(金融庁)
審議会への諮問事項として以下の項目が挙がっています。
・新規・成長企業へのリスクマネー供給のあり方
・事務負担の軽減など新規上場の推進策
・上場企業等の機動的な資金調達を可能にするための開示制度の見直し
・その他、近年の金融資本市場の状況に鑑み、必要となる制度の整備

出所
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/soukai/siryou/20130605/01.pdf
「具体的な検討課題のイメージ」ということで、より具体的な論点が示されています。
1.新興・成長企業へのリスクマネー供給策
・金融仲介業者の活用(クラウド・ファンディング)
・地域における資本調達を促す仕組み
2.新規上場(IPO)の推進策
・事務負担の軽減
・新興市場における株主数基準の見直し
3.上場企業の資金調達の円滑化
・上場企業の資金調達に係る期間の短縮
・届出前勧誘に係る整理
4.その他
・大量保有報告制度の見直し
・虚偽記載等に係る賠償責任
クラウド・ファンディングと並んで挙がっている「地域における資本調達を促す仕組み」では、
「地域に根ざした企業等については、株主が当該企業等に馴染みがあること等に鑑み、信頼できる仲介業者の関与を前提に、開示等の面で上場企業等に比べて、より簡易な手続での資本調達を可能とすることができないか。」
というのが論点の一つとなっています。
「今までさんざんハードルを上げておきながら・・・」という感じもします。
valley of death / 死の谷(ITメディア)