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「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂(企業会計基準委員会)

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂

企業会計基準委員会は、「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を、2018年6月18日に公表しました。

以下、主なプロジェクトの「検討状況及び今後の計画」より。公開草案まで出たものは除いています。収益認識以外は、期限が切られていません。

収益認識に関する会計基準

「企業会計基準第 29 号が適用される時(平成 33 年 4 月 1 日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首)まで(準備期間を含む。)に、収益に関する表示科目や注記事項の定めについて検討することを予定している。 」

公正価値測定に関するガイダンス及び開示

「平成 30 年 3 月に、金融商品の公正価値測定について会計基準の開発に着手している。なお、金融商品以外の公正価値測定に関するガイダンス及び開示については、基本的に会計基準の開発に着手しないが、トレーディング目的で保有する棚卸資産等の検討を別途行う予定である。」

一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針

「平成 27 年 1 月より検討を開始しており、公開草案の公表に向けて検討を行っているが、現時点において、公開草案の公表の目標時期は定めていない。 」

「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い

「平成 29 年 10 月より検討を開始している...」

子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

「平成 29 年 10 月より検討を開始している...」

そのほか、「今後、開発に着手するか否かを判断するもの」として、金融商品会計基準(IFRS 第 9 号「金融商品」のうち、金融資産及び金融負債の分類及び測定、金融資産の減損会計及び一般ヘッジ会計)、リース会計基準が挙がっています。

これらのうち、公正価値測定に関して、5月24日の会議資料を見ると、時価の定義の案が示されています。

「 「時価」とは、算定日における市場参加者間の秩序ある取引についての資産の売却によって受け取るであろう価格又は負債の移転のために支払うであろう価格をいう。」

これから検討が加えられ、改善されるのでしょうが、もう少しなんとかならないものなのでしょうか。(「...秩序ある取引についての」は、「資産の売却..価格」と「負債の移転...価格」の両方に係るのだと思いますが、ちょっと読んだだけでは、そのようには読めません。あるいは、「価格」ではなく、「資産の売却」(「負債の移転」)に係るのでしょうか。「ついて」という言葉もあいまいです。)
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