会計士も危ない!激変する職業と教育の現場
会計士は、機械に奪われそうな仕事ランキングで2位だそうです。
ランキングの算出方法は・・・
「英オックスフォード大学が13年に発表した論文は世界に衝撃を与えた。内容は、米国の702の職業別に機械化される確率を示したもので、「今後10~20年で47%の仕事が機械に取って代わられる高いリスクがある」と結んでいる。
論文筆者のマイケル・オズボーン准教授は本誌に「労働市場は急速なペースで変化している。将来の労働市場において成功するためにどのような技術が要求されるのかを知ることはとても困難だが、少なくともどの技術が自動化されるかを推測することはできる」と述べる。
そこで『週刊ダイヤモンド』では、米国の職業別就業人口と平均年収から労働市場を出し、同論文を基に機械が代替する確率を掛け合わせ、「機械による代替市場規模」を算出した。」
ランキング上位は・・・
「奪われる仕事のトップは14兆円規模の小売店販売員だった。Eコマースの進展などを鑑みればそれは容易に想像できるが、2位に挙がってきたのは会計士で、代替市場規模は11.8兆円に上る。
ある監査法人の会計士は「確かに会計士の仕事の8割は機械に代わる作業かもしれない」と述べる。会計士の重要な仕事である決算数値の誤りの発見まで、今後、人工知能を用いた機械が取って代わる可能性はかなり高い。」
こういう予測があっても不思議ではないとは思いますが、このランキングの「会計士」と、日本の「公認会計士」とでは、範囲がちょっと違うようにも思われます。
ランキングには国際標準職業分類(ISCO)が付されています。「会計士」は「2411」ですが、その前後を含めて、下記のリンク先で、英語と訳語を調べてみると、以下のようになっています(エクセルファイルより)。
241 Finance professionals 財務専門職
2411 Accountants 会計士
2412 Financial and investment advisers 財務・投資顧問
2413 Financial analysts 金融アナリスト
さらに、ISCOのサイトで、2411を調べてみると、たしかに、公認会計士(Certified accountant、Chartered accountant)や、公認会計士の主な仕事のひとつである監査人(Auditor)も含まれていますが、一般的なAccountantやFinancial controller、管理会計や税務のaccountantも、この分類に含まれています。
Examples of the occupations classified here:
- Accountant
- Auditor
- Chartered accountant
- Certified accountant
- Financial controller
- Management accountant
- Tax accountant
相当に幅広い職種が含まれているようですが、その中で、公認会計士の、機械に仕事を奪われる程度はどのくらいなのでしょうか。
ちなみに、2411に関連する分類としては、管理職である1211のほか、Accounting assistantや Bookkeeperの 3313もあります。さらに、専門性がより低い4311 Accounting and bookkeeping clerksという分類もあります。このうち、3313と4311は、ランキングに入っているようです。
Some related occupations classified elsewhere:
- Finance manager - 1211
- Accounting assistant - 3313
- Bookkeeper - 3313
日本標準職業分類(総務省)
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