監査監督機関国際フォーラム(IFIAR)(日本に事務局があります)は、「2021年検査指摘事項報告書」(原題:Survey of Inspection Findings 2021)を公表しました(2022年3月25日付)。
「6大グローバル監査法人ネットワーク(GPPCネットワーク)に加盟している監査法人に対して、IFIAR メンバー当局が個別に行った検査に基づく 10 回目の年次検査指摘事項調査の結果に係る報告書」です。
金融庁のサイトには、プレスリリースの原文・仮訳と、報告書原文が掲載されています。
以下仮訳より。
「2021 年調査への IFIAR メンバー当局の報告によると、検査を行った個別監査業務のうち、1つ以上の指摘があったものは 30%だった。それに対し、2020 年調査では 34%であり、指摘率を初めて計測した 2014 年調査の 47%から減少している。」
主に、新型コロナの前に行われた監査が検査対象となっており、新型コロナによる監査品質への影響があるとすれば、今後の検査からということになります。
「2021 年調査に含まれる検査結果は、新型コロナウィルス感染症の世界的大流行発生前に終了した監査の検査によって大きく占められており、当該大流行による監査活動への潜在的な影響の全体像は、2022 年の調査結果により反映される。」
全部の国が対象ではありませんが、目標が設けられています。
「2019 年、グローバル監査品質ワーキンググループ(GAQWG)は、取組参加当局が実施した上場企業に対する個別監査業務の検査で1つ以上の不備の指摘があった比率について、GPPC ネットワークに対し、2019 年から 2023 年の 4 年間で、当該指摘率を少なくとも 25%削減することを新たな目標に設定した。IFIAR に加盟する法域の約半数が、本取組に参加している。
この目標のベースとなる 2019 年の指摘率は 32%であり、GPPC ネットワークのメンバーファームは、2023 年までに 24%以下に削減することを目指している。中間年である 2021 年調査において、本取組に参加する IFIAR メンバーの指摘率は、29%であった。」
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