会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

「普通、気づくだろ!」「コンプラ大丈夫?」きらぼし銀行“4.6億不審送金”見逃しに業界は唖然 5年前には“マザコン行員”の「凶悪事件」も(デイリー新潮より)

「普通、気づくだろ!」「コンプラ大丈夫?」きらぼし銀行“4.6億不審送金”見逃しに業界は唖然 5年前には“マザコン行員”の「凶悪事件」も

きらぼし銀行のマネロン対策不備問題(→当サイトの関連記事)の記事。

読売のスクープでしたが、それに対する銀行員のコメント。

「記事を読んだメガバンク勤務の40代男性が呆れて語る。

たった1カ月に80回でしょう? あまりの杜撰さに衝撃を受けました。今回は詐欺にあったということですが、こうした海外への不審な送金は、真っ先にマネー・ロンダリングを疑わなければならないところです。当然、ロマンス詐欺などの犯罪も考えます。本人が拒んでも目的や送金先について確認を重ね、不自然な回答だったならばストップするのが常識です」」

きらぼし銀行がマネロン送金をスルーしてしまった詐欺被害者のことにもふれています。

「事情通によれば、被害にあったのは同族企業を経営する女性社長だという。

「SNSの詐欺勧誘に引っかかって、カネが増えると完全に信じ込んでしまった。騙した相手は外国人とのことで、ロマンス詐欺だった可能性もある。会社の資金は今回の送金でほぼ底をついてしまったようだが、収益性のある事業を展開しているのでなんとか持ち堪えている。もちろんカネを失ったのは自己責任ですが、きらぼし銀行へは『なんで止めてくれなかったんだ』という思いもあるでしょう」(事情通)」

過去の似たような事件も紹介されています。有名な事件ですが、マネロン対策上の不備もあったようです。

「同種のケースは2002年に地銀2行で起きていた。青森県住宅供給公社で起きた約14億6000万円に上る横領事件、俗に言う「アニータ事件」である。

同公社の経理担当主幹だった男はチリ人の美人妻・アニータさんに貢ぐために公社のカネを横領。アニータさんに渡った約11億円のうち約5億5000万円が、男の依頼で青森銀行とみちのく銀行から約60回にわけて送金された。

「発覚した際、金融庁は両行にマネー・ロンダリングに対する認識や社内体制が不十分だったとして業務改善命令を出しています。今回も厳しい処分が出る可能性はある」(経済紙記者)」

新潮記事はやたらとアニータさんの写真を載せています(週刊誌らしくてよい)。

きらぼし銀行の不祥事について。

「同年(2018年)9月には、石神井支店勤務の男性行員が顧客の口座から不正に約6億8000万円の現金を引き出し、失踪する騒ぎも発生。

さらに22年10月に「週刊新潮」は、同行執行役員から不正融資を受けたと打ち明ける不動産会社社長X氏の告発記事を報じた。X氏は執行役員に女子大生をあてがうなどの接待攻勢をかけ、1億1000万円の融資を受けることに成功。その見返りに数百万円をキックバックしていたと告白した。執行役員はX氏の紹介先にも同様の不正融資した際、100万円のキックバックを受けていたが、カネの受け渡し現場を動画で隠し撮りされていた。」

最近見たテレビドラマでも似たようなエピソードがありました。

「きらぼし銀行」執行役員が「パパ活女子」と不正融資で「キックバック」 現金授受の証拠動画(2022年)(デイリー新潮)

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リベラルアーツ関係
学歴がすべてではないが大企業の執行役員体制に学位取得者が少ないのはなぜなのか?諸外国と比べて見劣りがしてしょうがない。
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