会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

英会話のジオスが破産 99校を閉鎖(産経より)

英会話のジオスが破産 99校を閉鎖

英会話大手のジオスが、破産手続きを開始したという記事。負債総額は約75億円です。

「ジオス英会話スクール」運営 株式会社ジオス
準自己破産を申請 負債75億円
(帝国データバンクより)

「・・・きめの細かい指導法は受講者からの評価も高く、地方都市にグループ会社を設立する形で全国に学校網を構築、海外にも直営校を開設していた。・・・95年3月期には年売上高約166億円を計上していた。」

「2002年以降は、地方都市毎に存在していたグループ会社13社を合併して英会話スクール運営を引き継いだほか、その他のグループ企業の合併を実施し、グループの再編を推進していた。」

「・・・2008年12月期(2000年に決算期変更)の年売上高は約110億9800万円に減少、広告宣伝費や学校の開設費用などが重荷となり収益面は低調に推移し、大幅欠損を余儀なくされていた。・・・スクールや人員のリストラに伴う費用の増加や、スクールが閉鎖されたことで通うことができなくなった生徒に対する返金などのキャッシュアウトが想定を上回ったことで資金繰りを圧迫、2009年夏以降は入居するテナントオーナーなどに対し支払の延期要請を行っていたほか、従業員への給与支払にも遅れが生じていた。」

上場会社ではないので、連結決算もなかったのでしょう。会計士的には、グループ会社の状況をきちんと把握していたのかといった点が気になります。

グループ会社の再編、不採算校の閉鎖・統廃合、広告宣伝費や借入金の圧縮などのリストラ策も、方向としてはよかったのでしょうが、結局うまくいかなかったようです。

ところで、「準自己破産」というのは取締役が会社の破産を申し立てることをいうそうです。「取締役会内部で破産を申立てることに意見の対立があるときや、代表取締役が行方不明の場合等、通常の自己破産申立ができない場合」(あるサイトより)に用いられるそうです。

破産手続開始の申立て、保全管理命令及び事業譲渡等のお知らせ(PDFファイル)

ジオスのプレスリリースをみても、取締役が申立人となっています。

英会話学校のジオスが破産申請 負債75億円(朝日)

ジオス:破産、負債総額75億円 競争激化で経営難に(毎日)
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