会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

日医工が債務超過状態 9月決算見通し 米子会社で多額損失(富山新聞より)

日医工が債務超過状態 9月決算見通し 米子会社で多額損失

事業再生ADRによる再建を目指している日医工(東証プライム)が、2022年9月中間連結決算で債務超過になるという記事。

「米子会社セージェントグループの資産を査定した結果、「多額の減損損失」が発生する見込みとなった。」

「セージェント社は、日医工が2016年に約750億円で買収した製薬企業。今年、米事業の柱だった米国向けバイオ医薬品の開発を中断した。セージェントグループの営業損失が続き、会社の収益力、医薬品の販売権など無形資産や、土地建物などの固定資産を査定する「減損テスト」を実施し、損失額が膨らんだという。」

会社のプレスリリース。減損損失の金額についてはふれていません。

減損損失の計上に関するお知らせ(日医工)(PDFファイル)

「当社は、2022 年5月 13 日に産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(以下「本事業再生 ADR 手続」という。)の申込をし、本事業再生 ADR 手続の中で事業再生計画案の策定を行っております。かかる状況の中、Sagent グループにおいては 2022 年3月期及び 2023 年3月期第1四半期に継続して営業損失を計上していることや(2022 年3月期は 38,998 百万円、2023 年3月期第1四半期は 1,805 百万円の営業損失)、今後の米国市場における事業展開を踏まえて、国際会計基準(IFRS)に基づき減損テストを実施した結果、2023 年3月期第2四半期連結会計期間において、Sagent グループが所有するのれん、有形固定資産、無形資産(2023 年 3 月期第 1 四半期末時点での残高合計 63,696 百万円)について多額の減損損失を計上する見込みとなりました。なお、減損の具体的な金額は、2022 年 11 月 14 日に予定している 2023 年 3 月期第 2 四半期決算開示の際に開示するべく準備をしてまいります。」

「2023 年3月期第1四半期末における「親会社の所有者に帰属する持分」は 12,221 百万円でありますが、当該減損損失の計上により、当社グループは 2023 年3月期第2四半期末において債務超過の状態となることが見込まれます。」

当サイトの関連記事(「事業再生ADR」申請時)(このときの報道によると会社は「M&Aでひたすら規模を追い求めてきた拡大路線」だったそうです。)

なお、同社の会計監査人は、あずさ監査法人です。

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