会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

ソフトバンク、出資比率引き下げ検討 イー・アクセスの完全子会社化断念(産経より)

ソフトバンク、出資比率引き下げ検討 イー・アクセスの完全子会社化断念

ソフトバンクがイー・アクセスの完全子会社化を断念したという記事。総務省に配慮して出資比率を引き下げるのだそうです。

「完全子会社化でソフトバンクはイー・アクセスの携帯電話向け周波数を事実上取得することになるが、総務省はイー・アクセスの当初の基地局開設計画が達成できるかどうかを注視しており、出資比率を引き下げることで懸念に配慮する。」

「ソフトバンクは株式交換で一時的にイー・アクセスを完全子会社にするが、すぐに出資企業を募って株式保有比率を引き下げる見通し。出資比率は3分の1未満に抑えて連結対象外とすることや、50%以下とする案なども検討。近く総務省と調整する。

ただ、周波数割当時の開設計画は5年をめどに達成度をみるため、それ以降は事業計画の変更余地は大きく、再び完全子会社化する可能性もある。」

連携決算上は、いったん、100%取得し、その後一部を売却したという処理(売却損益が発生?)になると思われます(もしかすると一時的な保有ということで何か例外規定があるかもしれませんが)。株式交換で増えるソフトバンクの株式はそのままということでしょう。

また、イー・アクセスに出資する他の株主がソフトバンクの息のかかった会社であれば、持ち株比率を引き下げても、支配力基準で連結子会社のままという場合もあり得ます(総務省がそういう細かい理屈までわかっているのかどうかは知りませんが)。

さらには、仮に5年後に、再び完全子会社化できるようなオプション(買い戻し条件付きの契約など)があれば、支配から外れていないという判断になるかもしれません。

いろいろと細かい論点はありそうです。

なお、ソフトバンクの決算の方は順調のようです。

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