会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

富士通 英子会社の年金積み立て不足に約1000億円拠出(産経より)

富士通 英子会社の年金積み立て不足に約1000億円拠出

富士通が海外子会社の年金積み立て不足に対して、1000億円の資金を拠出するという記事。

「富士通が英子会社の年金積み立て不足に対し、1000億円規模の資金を拠出することが28日、分かった。平成25年3月期中に、富士通の手元資金から子会社の企業年金の運用資産となる資金を拠出する見通しだ。・・・

資金拠出するのは、平成2年に買収したコンピューターメーカーの「ICL」が母体で、ITサービスの富士通サービス。・・・今上半期の段階で、約1000億円にのぼる海外子会社全体の企業年金不足分の大半が英子会社が占めるもようだ。」

会社からの正式発表はないので予想にすぎませんが、連結ベースでは、資金の拠出だけでは、現金及び預金が減り、その分、退職給付引当金も減るというだけですので、損益には、影響しません。今後は、1000億円年金資産が増える分の収益が発生するので、退職給付費用が減りますが、現預金のままだった場合の利息(あるいはしかるべき金融資産に投資した場合に得られる収益)は減るので、損益への影響はよくわかりません。

資金繰り的には、年金資産として1000億円も拘束されるわけですからマイナスの影響となります。ちなみに、富士通の第2四半期(2012年9月末)の現金及び預金は220,545百万円です(EDINETより)。
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