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会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

独占スクープ!急成長中の子会社を突如閉鎖/金属卸の雄「ナベショー」がヤバい!(FACTAより)

独占スクープ!急成長中の子会社を突如閉鎖/金属卸の雄「ナベショー」がヤバい!

ナベショー」という金属関係の卸売業の会社の急成長していた子会社で異変が起きているという記事。

ナベショーについて。

「仕入先の社数は1600社超にのぼり、販路は大手電炉メーカーや商社筋などに幅広く形成している。2023年度の取扱高は256万トン、売上高は1340億円に達する。会長兼社長の渡辺泰博氏(80)が率いる同族企業だが、大株主には伊藤忠メタルズ、兼松、丸紅テツゲンといった大手商社も入っている。」

「コクユー」という熊本市にある子会社が、突然、本社事務所を閉鎖したのだそうです。

「コクユーは2014年3月設立で、渡辺氏が代表を兼務している。ナンバー2の専務H氏はJA出身で、福岡県内で米穀類の卸売会社を経営しており、渡辺氏の中央大の同窓生とされる。渡辺氏とH氏が九州の食材を扱うために共同で立ち上げたのがコクユーで、ナベショーの資金力を背景に生産者から有利な条件で商品調達ができるとして、フルコミッションの契約社員数名が営業を担当する簡素な組織にもかかわらず、仲間筋などを得意先に近年急速に売上を伸ばしてきた。

ただし、18年2月期に年商わずか14億円だったものが、19年42億円→20年93億円→21年232億円→22年444億円→23年720億円→24年989億円と伸び方が尋常ではない。この間、ナベショーによる貸付金だけでは仕入れ資金が追い付かなくなってきたため、22年2月期から独自の銀行借入も始めており、その額は50億円規模に達していた。

こうしたなか、昨年11月、H氏が更迭され、事務所も引き払い、営業実態がわからなくなってしまった。コクユーの本社があった建物では現在酒屋が営業しているようだが「コクユーとは関係がなさそう」(前出調査マン)という。」

「事情通は「コクユーが怪しい連中に入り込まれ、80億円規模の損失を出したらしい。それをナベショーがひそかに穴埋めしたが、一部金融機関の知るところとなり、手を引く金融機関が出てきたようだ」と解説する。」

「フルコミッションの契約社員数名が営業を担当する簡素な組織」と聞くと効率的な経営のような印象も受けますが、コミッション優先でリスク管理、コンプラ無視となる可能性も高いでしょう。「仲間筋などを得意先に」という点も、最悪の場合は、仲間間で金融目的の架空循環取引などをやっていた可能性も皆無ではないでしょう。いずれにしても、10年間で売上高が70倍というのは異常でしょう(説得力のある理由があれば別ですが)。

残念ながら、「ナベショー」は規模は大きいとはいえ非上場なので、詳しい事情が開示されることはないでしょう。

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