帝国データバンクの調査によると、2024年1月~9月の「粉飾」倒産は74件あったそうです(法的整理のみ、負債1000万円以上)。
「2023 年は、40 種類以上の偽の決算書を作成し、“世紀の大粉飾”と言われた堀正工業の破産事件が注目を集めた。2024 年も取引先や金融機関を欺き、企業のコンプライアンス意識が問われる「粉飾決算」の発覚が相次いで発生している。」
さすがに、上場会社まで含めれば、21世紀の「世紀の粉飾」は東芝やオリンパスでしょう。中国まで入れれば、恒大集団というのもあります。
「2024年1月~9月の「粉飾」倒産は74件となった。前年同期と比べると16件(前年同期比27.6%増)多く、3年連続で前年同期を上回った。1月~9月として集計開始の2016年以降で最多となり、2024年通年でも年間最多件数(2019年・84件)を更新する可能性が高い。」
業種別では...
「74件を業種別(大分類)にみると、「建設業」が18件(構成比24.3%)で最も多く、「卸売業」が16件(同21.6%)、「製造業」が14件(同18.9%)と続いた。」
業歴が長い者の割合が高いそうです。
「業歴別にみると、最も多いのは「30年以上」で37件(構成比50.0%)となった。次いで「20年~30年未満」が19件(同25.7%)と続き、業歴20年以上の企業が75.7%を占めた。」
主な「粉飾」倒産として名前を挙げているのは、この3社です(( )内は当サイトのコメント)。
環境経営総合研究所(政府系が出資・融資していても安心は禁物)
テックコーポレーション(手形が大活躍)
旭機工(太陽光関連)
まとめの箇所より。
「粉飾決算の発覚は、2020年以降のゼロゼロ融資等の各種支援策の効果もあり、表面化しづらい状況が続いていた。しかし、アフターコロナの局面では金融機関に借入金の返済猶予や追加融資を申し入れた際に資産査定で発覚する事例が相次いでいる。」