会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

AIJ被害基金の資産紛失 外資信託銀を処分へ 金融庁(朝日より)

AIJ被害基金の資産紛失 外資信託銀を処分へ 金融庁

長野県建設業厚生年金基金の年金資産を管理していたソシエテジェネラル信託銀行に対し、金融庁が金融商品取引法(善管注意義務)違反の疑いで行政処分を出す方針であるという記事。

「証券市場関係者などによると、ソシエテ信託は同基金から年金資産を預かって運用する「年金信託契約」を結んでいた。ファンド管理会社「アール・ビー インベストメント・アンド・コンサルティング」(同中央区)に言われるまま、未公開株などに数十億円を投資し、多額の損失を出した疑いがあるという。関東財務局はアール社にも警告を出す見通しだ。

 同基金はまた、投資運用会社「ユナイテッド投信投資顧問」(同中央区)と「スタッツインベストメントマネジメント」(同千代田区)の2社とも投資一任契約を結び、同じファンドに数億円を投資して損失を出した疑いがある。監視委はこの2社についても、金商法違反の疑いがあるとして金融庁に行政処分を出すよう勧告する方針。」

7日の日経記事によれば、未公開株運用で「約70億円が20億円程度に目減り」とのことです。また、日経記事によれば、この未公開株運用は、基金の資金を横領し海外逃亡中の元事務長がが主導したそうです。

特異な例だとは思いますが、厚生年金基金を持っている企業(とその監査人)は、年金資産の中身を再度点検する必要があるかもしれません。

AIJ被害基金 別の運用でも多額損失か(NHK)

「資金は、基金側が指定したファンドの運営会社に預けられ、企業の未公開株に投資されていましたが、経営状態の悪い企業が多く、多額の損失が出ている可能性が高いことが金融当局の調べで分かったということです。

このファンドの運営会社は、投資先の一部の企業について、上場される見込みがないのに、「将来上場される」などとする報告書を作成していたということです。」

「上村教授は「こうした問題は氷山の一角だと思っている。年金基金を巡っては今、損が出ているからどう穴埋めするかという議論が中心になっているが、その前に、プロが本当の専門家責任を果たしたうえで出た損なのかきちんと検証すべきだ」と話しています。」

長野の基金、AIJ以外でも損失 未公開株に投資(日経)(記事冒頭のみ)

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