ANEW Holdingsという会社の倒産(2024年2月に破産手続き開始決定)を取り上げた記事。
もともと企業向けにコンサルをやっていた会社ですが、M&Aにより急速にグループを拡大したのだそうです(「22年は月に1社、23年は10日に1社ほどのペースで買収を続けた」)。
「同社の代表が買収した企業の代表になったものの、連帯保証を変更することなく、傘下に入る前の元社長が実質的に経営を続けている企業は少なくなかった。さらに、同社から経営指導が行われることもなく、経理処理なども買収前のままで同社の代表と傘下企業の関係は悪化。それでも同社は買収を繰り返し、グループの拡大や資金不足のグループ会社への資金投入のため、経営指導料や借り入れなどさまざまな名目で1000万円以上の資金移動をグループ会社に行わせ、グループ全体の資金繰りが悪化し、破綻する結末となった。
同社が倒産したことで、20社を超える傘下の企業で連鎖倒産する可能性が高まったが、それぞれ傘下の企業は買収後も元社長が実質的に事業を運営していたことから、元々の社長を中心に株式が譲渡され、営業の継続意欲がある企業は存続した。一方で、債務超過や支払いができない、グループ会社の半数が同社と同様に破産する結果となった。」
こういう会社にM&Aをやらせるべきではないのでしょう。
会計面では、こういう会社でも、非上場でいる限り、連結決算が不要というのはこわい点です。
「後継者不在」からM&Aに飛び付くと…事業承継話の落とし穴(日経ビジネス)(記事の一部のみ)
「経営コンサルティングや企業への投資を手掛けていたANEW Holdings(東京・千代田)が2月22日、東京地裁より破産開始決定を受けた。負債額は10億8681万円だった。同社は後継者不足に悩む企業などをM&A(合併・買収)を通じて子会社化し、グループ企業は全国で30社近くに及ぶ。グループ化によるシナジー効果と収益向上をもくろんだが、金融機関からの借り入れや増資などでまかなう予定の資金を捻出できず資金繰りが悪化し、破産に追い込まれた。同社の破産手続きで、買収されたグループ企業は他社への再譲渡などで生き残りを模索するが、すでに一部は連鎖倒産の憂き目に遭い、影響が広がっている。」
会社名で検索するとこのサイトが出てきます。
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https://anew.holdings/jp/about/