会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

JA福井市の男性職員が巨額着服(福井新聞より)

JA福井市の男性職員が巨額着服
顧客貯金など約1億6千万円


JA福井市というJAで約1億6千万円を着服事件があったという記事。

「同JAによると、職員は2002年から今年まで、複数の支店で顧客渉外を担当。組合員2世帯から預かった定期貯金など計約1億6千万円を着服したとしている。」

このJAもみのり監査法人が監査するのでしょうか。

こちらは少し詳しい記事。被害者である顧客や不正の手口についてふれています。

着服のJA職員、信頼関係を悪用
巧妙手口、発覚15年間免れる
(福井新聞)

「JA福井市の40代男性職員による巨額着服事件で、被害に遭った2家族は、いずれも職員が以前勤めていた金融機関からの顧客だった。」

「職員は2家族に対し、高金利の運用話を持ち掛け、定期貯金、定期積金、共済契約を獲得。「もっと運用が良くなる」などと持ち掛け、一括払い契約を勧めた。実際には月払い契約を結び、毎月の掛け金を支払いつつ、一部を懐に入れていた。掛け金が足りなくなれば、同様の契約を繰り返し、“自転車操業”で発覚を免れていたとみられる。

契約手続きそのものは適正に行われていたため、15年も表面化せず、会見で同JA幹部は「つかみようがなかった」と釈明した。共済契約のノルマ達成のため、JAが認めていない借名契約を複数結び、その掛け金にも着服した金を流用していたとみられる。」

「一括払いの共済にするといって預金を解約させる→しかし月払いで契約→解約された預金を着服→着服されたカネから月払いの掛け金を支払いし時間稼ぎ」というようなスキームなのでしょう。JAの方も、月払い契約で、そのとおりに掛け金が支払われていれば、異常だとは気がつかないのでしょう。

それにしても、自分を信頼してくれた顧客を食い物にするというのは許せない話ですが...。本人は、一時的に借りただけだと、正当化していたのかもしれません。

「通帳や印鑑を職員に預けていたことからも、被害に遭った2家族の信頼は厚かったことがうかがえる。同JAも「信頼関係」を考慮し、職員が支店を異動になっても“専属”の顧客として担当を変更しておらず、「長期間、顧客との特別の信頼関係で続けた取引が常態化したことが主な原因」と認めた。」

不祥事件発生のお詫びについて(JA福井市)
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