2023年3月1日開催の企業会計基準諮問会議の議事要旨、会議資料などです。
2件の新規テーマが議論されたようです。
「・新規テーマの提案1(パーシャルスピンオフ)
経済産業省より新規テーマとして提案された「パーシャルスピンオフの会計処理」について、提案者である経済産業省より提案の理由及びその具体的な内容について説明がなされた。続いて企業会計基準諮問会議事務局より、企業会計基準委員会の新規テーマとして提言する事務局の分析について説明がなされた。
・新規テーマの提案2(1人私募投信)
監査人(企業会計基準諮問会議委員)より新規テーマとして提案された「1人私募投信の会計処理の明確化」について、事務局より提案の理由、その具体的な内容及び企業会計基準委員会の金融商品専門委員会に新規テーマの評価を依頼するという事務局の分析について、説明がなされた。」
会議資料によると、それぞれ、以下のような対応案が示されたようです。
「現在、スピンオフの活用に関して、税制等の環境整備が進められているところであり、今後、同スキームを検討・実施する企業が増加することが想定される。こうした中で、現在の会計基準では、スピンオフ実施法人が現物配当によりすべての完全子会社株式を配当するスピンオフとスピンオフ時に一部持分を残すスピンオフ(パーシャルスピンオフ)とで会計処理の方法が異なるとされており、両者の会計処理の違いを解消することが提案されている。
本件は会計基準開発のニーズがあり、検討する主な論点は特定されていると考えられることから、ASBJ に新規テーマとして提言することを提案している。」
「昨今、受益者単数の投資信託(いわゆる 1 人私募投信)が散見されるとされ、会計基準等では、投資信託は受益者複数を前提とした会計処理しか示されていない中、受益者単数の金銭の信託と会計処理が大きく異なることの弊害が懸念されることから、会計処理の検討が提案されている。
本件については影響の程度等が不明なため、ASBJ の金融商品専門委員会にテーマ評価を依頼する。 」
複数と単数という問題の立て方でいいのかどうか...